ツメナガホオジロ(Calcarius lapponicus coloratus) Lapland Bunting
少し寂しい収穫であった10月末与那国島の旅の、個人的な最大の成果といえばこの鳥。何より自分で見つけ出したというのが嬉しかった。
ムネアカタヒバリの十数羽の群にセジロタヒバリが混ざっていやしないかとじっくり見ていると、明らかに動きが違う鳥を発見。初見だったが瞬時にに「ラップランド!」という言葉が口を衝いて出た。
知らない人が見たらナンダコノ地味な鳥はと思うかもしれないが、大雨覆と三列外弁の赤茶色がアクセントになり実に何とも地味綺麗ではないか。いつかは夏羽を見てみたい鳥のひとつだ。
ムネアカタヒバリ(Anthus cervinus) Red-throated Pipit
林内の状況はというと、「チゥイ!チゥイ!」とキマユムシクイの声だらけ。姿も何回か見た。
夜にはリュウキュウコノハズク、早朝には控えめに囀る亜種アカヒゲを、なんとか見た。
ツメナガセキレイ(Motacilla flava) Yellow Wagtail
西崎のツルアダン林から飛び出してきたのはシマノジコの綺麗な雄成鳥。
すぐに木立へと入ってしまった。
今回の旅の記録はここまで。次回、秋に訪れる際には10月上旬に計画したい。
【Yonaguni Is. (与那国島) Okinawa, Japan/30th Oct. 2012】
ギンムクドリ(Spodiopsar sericeus) Silky Starling
牛舎といえばムクドリ類。この牛舎に居たのは昨日まではタダムクドリだけで形成された黒い群れだったが、今日は2羽のホシムクドリと1羽のギンムクドリが混ざって行動していた。
別の牛舎には十数羽のカラムクドリの群れも見られた。カラムクドリは他のムクドリに混ざるのではなく、カラムクドリだけの小群を形成することが多い。
ムナグロ(Pluvialis fulva) Pacific Golden Plover
見事に背景に溶け込むムナグロたち。近付くまで存在に気付かなかった。
イソヒヨドリ(Monticola solitarius philippensis) Blue Rock Thrush
【Yonaguni Is. (与那国島) Okinawa, Japan/30th Oct. 2012】
ミフウズラ(Turnix suscitator okinavensis) Barred Buttonquail
ここ与那国島は、南西諸島の中で宮古に次いでミフウズラの多い島だと思う。
“この道、いかにもミフウズラがいそう!”というノリで選んだ道を行けば、いかにも登場したミフウズラ。ほとんどの個体はこちらが気づいた頃にはもう走り出していて、止まらずにそのまま姿を消すパターンが多い。けれど、たまたまこの雄は優柔不断な性格らしく、道路を横断しようかどうか立ち止まって迷ったあげく、結局横断せずに出てきた小藪へと戻っていた。
こんな見た目の割りに結構な飛翔力の持ち主で、たまに地面からほぼ垂直に飛び立つ場面に遭遇すると驚く。
日本の分類では少し前までツル目だったこの鳥、今ではチドリ目になている。
ジョウビタキ(Phoenicurus auroreus auroreus) Daurian Redstart
タイワンヒヨドリ(Hypsipetes amaurotis nagamichii) Brown-eared Bulbul
【Yonaguni Is. (与那国島) Okinawa, Japan/29th Oct. 2012】
ホオジロハクセキレイ(Motacilla alba leucopsis) White Wagtail
島中央部の水田は干上がり、シギチの姿はない。鳥影の少ない島を、鳥のいそうなポイントを探してまわる。
Dr.コトー診療所横の小学校のグランドにはホオジロハクセキレイがいた。春秋の八重山に訪れるのが久しぶりなこともあって、過眼線のないハクセキレイを見るのもしばらくぶりだ。
ツツドリ(Cuculus poliocephalus) Oriental Cuckoo imm. → ad.
ミサゴ(Pandion haliaetus haliaetus) Osprey
シマアカモズ(Lanius cristatus lucionensis) Brown Shrike
コチドリ(Charadrius dubius curonicus) Little Ringed Plover
アカガシラサギ(Ardeola bacchus) Chinese Pond Heron
【Yonaguni Is. (与那国島) Okinawa, Japan/28th Oct. 2012】
ムジセッカ(Phylloscopus fuscatus fuscatus) Dusky Warbler
早朝の静まり返ったマングローブ林。まずはじめに声を発したのはムジセッカだった。
同じようにシベセンが出てきたらもっと嬉しかったのだけれど。
【Yonaguni Is. (与那国島) Okinawa, Japan/28th Oct. 2012】