女として大阪で暮らす2

初心にもどり、ちゃんとブログをつくりたいですね。
たまに、読んでください。誤字脱字は、ご容赦くださいね。

いたずら電話(文鳥花子作)

2015-06-28 11:18:44 | 日記
僕は、いたずら電話をした。
あさはやく、電話をかけて、一回だけならしてきった。

それを僕はすると、楽しかった。
どうせ、嫌がらせをするなら、電話だけでなくいろいろやりたかったが。

僕の体は、癌で侵されていたために、電話ぐらいしかいたずらできなかった。
そして、嫌いな女の悪口をよくいった。

あいつは、きたないとか、おかしいとか、変わっているとかいった。
うそをついてまで、その女をいじめてやりたかった。

いたずら電話は、毎月した、面白いので毎月したのだ。
僕は、80歳になるのに、気持ちはびんびんに立ち上がる青年だった。

近所のおばあちゃんからは、家に上がれといわれたりして、とてももてた。
僕は、若いころから、女に不自由しないもてもてのおとこだったのである。

金もあるので、みんながちやほやしてくれた。
でも、あの女だけは俺に冷たかった。

それがとてもくやしかった。無視したから、いたずら電話をしたのだ。
それから、そこにくるようにいやなセールスも仕込んでやった。

いろいろしたがその女は、なんともないように暮らした。
いたずら電話も、決してわからないと思ってかけ続けた。

しかし、その女は、あるときに探偵を使い、いたずら相手をみつけた。
僕なのだ。そして、その女はなんともないような風にして、遠くの町に消えた。

僕はいたずら電話が、とても楽しくてやめられなかった。
また、新しいターゲットをみつけようとした。

しかし、僕はあるときに息子から言われた。
癌なのに、どうしていたずらばかりするのかと、不思議がられた。

僕は、命が長くないのは知っていた。
だから、生きがいのいたずら電話は、やめなかったのだ。

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