氣まぐれ剣士の言いたい放題

氣まぐれ剣士が剣道その他を思うままに書いています。
一度のぞいてください。

239 氣を込める

2005-11-08 16:42:47 | Weblog
気まぐれ剣士の言いたい放題

239 氣を込める

ある二人のお話です。
友「この間、北海道へ旅行に行ってきたんや。そこである一人旅の大学生に出会うたんやけど、南から北へ、ヒッチハイクの旅の途中らしくてね」
 
私「学生っていうのはええな。自由な時間がとれるし、うらやましいよ。ところでその青年とどんな話したん」
 
友「それがとてもええことを教えてくれたんや。その青年、初めてヒッチハイクというのを経験したらしくて、行き先を紙に書いて少々おどおどしながら、運転手にアピールしたらしいんやけど、なかなか止まってくれないらしくて、困り果てた」
 
私「そら、運転手の方も見ず知らずの人を乗っけるのは躊躇するわな」
 
友「ところが、ある時から止まってもらうこつを掴んだらしいんやな。まず、堂々と自信をもって意思表示をすること。自分はどこどこへ行きたいんだ、だから乗せてください。という思いを体で表現することが大事やと。それから運転手の目をじっと見据える。そうしたら目の合った運転手は必ず止まってくれるそうや」

私「う~ん、なるほどなあ。最近自分も気を込めるということの大切さをしみじみ感じていたから、よくわかるよ。商売にもつながるもんな。仕事はもちろん、ささいな事にも気がこもっているかどうか、見る人が見れば一目瞭然やからな。絵にしろ、音楽にしろ、残るものは必ず気がこもっているもんや。運転手の目を見据えて、というところがええな」
「この間、NHKである大手企業をリストラされた50代の人の再就職の姿をドキュメントしとったけどな、この人はなかなか就職でけへんやろうと感じたんや」

友「なんで?」

私「あのな、お辞儀に氣がこもっていなかったから。中途半端なお辞儀をしてたんやな。それも面接の別れ際に。以前ある人に教わったんやけど、お辞儀は深すぎても浅すぎてもあかん。浅いのは氣持ちがこもってなくて横柄に見えるし、深すぎるのは媚(こ)びているように見える。だからちょうど良いくらいのお辞儀で氣を込めるといいそうや」
 
剣道の礼と同じですね。 
次回もお楽しみに  
以上