立春から数えて210日目は、雑節の一つ「二百十日」
今日9月1日だ。
農家にとっては稲が開花する重要な時期であるが、農作物に甚大な影響を
与える台風に見舞われることも多い時期。
海に出る漁師にとっても天候に大きく左右される。
油断ならないこの日は農家にとって三大厄日の一つである。
三大厄日とは8月1日(旧暦)の八朔、二百十日、二百二十日。
昔は現在のように台風の予測が出来なかった時代の人々は、
この日を恐れて警戒し無事を祈ることしか出来なかった。
暦学者の渋川春海という人は釣りが好きで、
隠居していたある日、江戸品川の海に船を出そうとしたところ、
老漁師が海上の一点の雲を指差し
「50年来の経験によると210日目の今日は、
暴風になる可能性が高いから、船を出すのはやめた方がよい。」
と言われた。
これがその通りになり、春海はその後も注意していると
確かに210日頃は天気が荒れることが多いということがわかり、
暦に書き入れたと伝えられている。
昔の人からの言い伝えにはなんらかのの根拠があることが多い。
また9月1日といえば「防災の日」でもある。
1923年(大正12年)9月1日に発生した関東大震災にちなんで
制定された日。
台風ではないが自然災害である。
今年もやはり台風に見舞われることになった…