北海道の室蘭市と宮古島市は、約200年前に日本を訪れた
英国の探検船プロビデンス号の室蘭への寄港、
その後宮古島北方海域ヤビジでの座礁という歴史的な出来事を
共有していることが縁で、1998年(平成10年)8月3日に交流都市として締結した。
プロビデンス号とドイツ商船ロベルト号座礁事故が
よく間違えられる。
ロベルトソン号はドイツ商船で宮古島の宮国沖で
座礁したのは1873年のこと。
プロビデンス号はイギリス海軍の船で宮古のヤビジで
座礁したのが1796年。
今から約200年前にプロビデンス号船長ブロートン中佐に
率いられ北海道の室蘭港に入港した。
プロビデンス号は当初、パンの木の運搬船として1791年に
建造されたとある。
その後1794年、スループ型軍艦に改造され探検船して活躍。
1796年9月に室蘭を訪れ、このとき松前藩藩医の加藤という人と
面会し地図の交換を行ったそうだ。
この航海中にデンマーク人水兵が事故で亡くなり、
大国島に埋葬したと記されている。
10月1日プロビデンス号は室蘭を出港千島列島へ向かい、
シンシル島に到達するが厳冬のため探検中止して越冬のためマカオに向かう。
マカオで次の探検に備えて伴走船スクーナー船を購入
2隻で探検を開始するが1797年5月17日宮古島の沖ヤビジで座礁沈没する。
池間島の人たちに助けてもらいしばらく滞在している。
船長の公開日誌には
「思いやり溢れる人々の村で、もてなされた。」と書かれている。
池間島にはヨーロッパ人のようなハーフぽく美しい女性がいるという。
ヤビジのダイビングポイントにプロビデンスというポイントがある。
プロビデンス号が座礁した場所で、
そこからプロビデンス号の錨が発見されている。