
山川詳説世界史の口絵P1には、江戸時代に日本の侍とエジプトのスフィンクスが一緒に写っている写真がある。この写真が撮られたのが、1864年。3年後には明治維新という、幕末の時代だ。これは、幕末のヨーロッパ諸国との軋轢が強まってきた時期に、日本側の外国に反発する攘夷派のガス抜きの為に派遣された、池田使節団と呼ばれる遣欧使節団である。フランスの軍艦で日本を出発し、インド洋をまわってスエズからギザのピラミッドを訪問した。スエズ運河は、10年の歳月をついやして1869年に開通したと、山川詳説世界史P311にはあるので、一行が見学した時には運河は建設中だったはずだ。もし開通していたら素通りして、このスフィンクスとの記念写真もなかったかも知れない。 しかし、この写真は侍とスフィンクスが一緒に写っているというインパクト以上に、幕末の頃はスフィンクスが体半分は砂に埋もれていたということに驚いた。今はきれいに手が入れられている。 最後にこの使節団の正使、池田団長、顔立ちが現代的。(笑)


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