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プロが教える!リコーダー上達講座 その3 ソプラノをいい音で吹きたい人のために HOW TO SOUND GOOD ON A SOPRANO

2017-04-26 06:45:00 | リコーダー/音楽 あれこれ
サラさんの上達講座第3弾として「いかにソプラノリコーダーでいい音を出すか」を取り上げます。
動画はこちらです。

ソプラノリコーダーに関しては、ワタクシ自身は、(1)高い音がキンキンしがち、(2)少しの加減で音程がずれやすい、(3)息が余って苦しくなる、あたりを悩みどころとして感じております。みなさんはいかがですか。
サラさんはどのように解説してくれているでしょうか。
 
 
 
ソプラノを楽しもう
まず何よりも、ソプラノの音を好きになって楽しむことが大事です。とかく音が高くてびくびくしてしまいがちですが、楽器がいい音を出してくれると信じて、堂々と吹きましょう。

速い息とゆっくりした息を使い分ける
口の前に手をかざして温かい息を吐いてみましょう。この時、顎が下がっていることに注意してください。この温かい息が遅い息です。
次に、かざした手に口をすぼめて冷たい息を吹きかけます。これが速い息です。
《息のスピードを使い分ける》
遅い息はバスリコなど大きな楽器の演奏に向いています。自分のリコーダーで速い息、温かい息を試してみましょう。
どちらの音をチョイスするかは自由ですが、大切なのは身体の使い方の違いが楽器の音にどのように反映されるかを理解すること。それが演奏をコントロールするということです。
原則的には、低音部ほど遅い息、高い音ほど速い息を使うことが多いのですが、意識して速い息/遅い息を使い分けて自分の好みの音色を探ってみましょう。
《練習法》 それでは速い息と遅い息のコントロール法を紹介します。まず速い息。遠くに目標を定めて、そこに向けて一定した速い息を吹き続けます。息がゆらゆらせず一定の強さになるよう集中して。
今度は、ゆっくりした息です。両手で持っている小さなボールが、温かいゆっくりした息を吹きかけると、少しずつ膨らんでいくとイメージしましょう。
次に、これらを実際に楽器を持って同様に吹いてみます。息の違いで音がどう変わるか意識しましょう。

息の出し入れのコツ
リコーダーの演奏上もっとも重要なのは、十分な量の息を吹き込むということ。
少なすぎれば弱弱しく元気のない音になるし、多すぎれば耳障りで金属的な音になります。このあたりはこちらも併せてご覧ください。
《練習法》 自分の身体と使用する楽器、求める音色に合わせた息の入れ方を探しましょう。
まずは自分の楽器の特性、限界を知ることが大切です。どのくらい弱く吹くと音がぐらついたり弱弱しくなるか、どこまで強い息を入れると耳につく音になるかを試してみましょう。その中間にその楽器のもっともオイシイ音があります。これを高音部、低音部、クロスフィンガリングなどさまざまな指で確認します。
次に、音楽的な音で鳴っていると思える息の範囲、早い/遅いを確かめましょう。もっとも弱い息から始めて、いい音で鳴っていると思ったら息の速さを維持します。これをC,D,高いBで行います。
《どうする?息余り》
ソプラノでよく問題になるのは,私は'dead air'と呼んでいますが、息が余ることですね。たっぷり息を吸っているはずなのに息が苦しくて窒息しそうな気分になることはありませんか。そんな時は鼻から息をふうっと出しています。
dead airは初めに肺をいっぱいに満たしてしまうと、その後の呼吸で空気が入れ替えられずほんの浅い息になってしまうからじゃないかと考えています。
1つには、ソプラノリコーダーはそれほど息を必要としません。息が余りがちなので余分な息は鼻から吐き出してしまいましょう。
もう1つ、体幹での息のコントロールを意識すること。筋肉でしっかり支えて一定した息を吐くようにします。いきなりお腹と背中の力を抜いたりしてブハッと息を吐きださない。これについては別の機会に説明します。音程がぐらぐらするような人には特に効果的です。
呼吸法に関して詳しくは、Heyens G著「Advanced Recorder Technique Vol.2; Breathing and Sound」(Schott, 2005)を一読されることをお勧めします。

音程の矯正法
ピッチがずれるのを矯正するには、出音をよく聞いて、ピッチが合っている時の身体の状態を意識する練習をします。これをオクターブと5度で行います。
他の人と一緒に練習する機会があれば、少し練習前に時間を割いて音合わせをします。この際おすすめは同じ音程のユニゾンではなく、上の5度で合わせること。例えば他の人にdを出してもらい自分は上のa、というように。このほうがユニゾンよりもピッチが合っているかわかりやすいと思います。
 
ビビらずに楽しもう!
他の人に聞かれたくないばかりに息を吹き込む量を少なくしたりしてはいけません。ますます音が揺れたりします。
またある特定の音に問題を抱えているようであれば、それは技術的な問題であって気に病むことはありません。大丈夫、別に誰もあなたを下手だと思ったりはしませんから。
ソプラノは一番高いパートを受け持つのでミスも目立ちやすかったりしますが、ミスをしても慌てないよう自分を鍛えましょう。誰でもミスはするものです。音を1つしくじったくらいでけっして止まったりせず演奏を続けましょう。
 
 
[記:べ]
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