地方医大生の研鑽の日々〜島根からout put〜

out putできる医者になりたい。2019年1月、そんな思いから始めたブログ。

徐脈の鑑別-雲南市立病院での勉強会にて-

2020-08-27 14:24:50 | 医学の勉強
ご無沙汰しております。
世間はコロナ云々でゴタゴタしておりますが、そんななか久しぶりの投稿です。

久しぶりですのでまず簡単に近況をまとめると、
・医学部6年
・病院ごとのマッチング試験は終了(本登録はこれから)
・雲南市立病院で研修中(2週間の研修で、明日が最終日)

さて、今回は雲南市立病院で毎日のように行われる勉強会について、今日のテーマだった「徐脈」について簡単にまとめたいと思います。

「徐脈」
実は語呂合わせの連発で、様々な病態をカバーできる。

まず徐脈の
①症状→「いしきしんぱい」

い  息切れ
し  失神
き  胸痛
しん 心不全症状
ぱい 肺水腫


②徐脈ショックの原因→「VF AED ON」
V Vasovagal reflex
F Freezing
A Arrythmia(SSS、AVB、Af徐脈)
E Electrolytes(高K、高Mg) / Endocrinopathy(甲状腺機能低下、副腎不全)
D Drug
O Oxygen / Opioid
N Neurogenic

③徐脈ショックを起こす薬物(②の「D」)→ABCD
A Antiarrythmia
B βブロッカー
C Caブロッカー
D Digoxin


以上
覚えやすい...(笑)
医学に関するゴロ合わせは多過ぎてキリが無いのでこれまであまり使ってきませんでしたが、「徐脈」に関しては綺麗にまとまっていて非常に感銘を受けましたので、記憶しておきたいと思います。

学士編入に使った参考書のその後!!

2019-05-06 11:08:06 | 医学部学士編入
GWも最終日ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は休日返上で病院見学に行きまくり、ヘトヘトになりながらもとーーーっても勉強になったなあと、しみじみしている今日この頃でございます。
ちなみに昨日、一昨日と隠岐の島を観光(1枚目の写真)し、

変わったアングルで写真を撮ったりしながら、、、

フラっと島前病院を見てきました。
年季の入った雰囲気で、島民の健康を支える砦としての貫禄がすごい!
島大の地域医療実習で人気沸騰するらしいですが、何とか当選して実習しに来たいなぁ。。

さて本題。
学士編入試験が終わって早2年半。
この度、共に受験を戦った参考書達を人に譲りました。

先方のリクエストのため、ノート付きで。
愛着が湧いていたので(あと何かのタイミングで読み返すこともあるかなと思い...)なかなか手放すことができませんでしたが、、、

【手放した理由】
・もう見返すことが無いだろうと判断した
・同志に使って貰いたかった
・実用性を落とさないために、手放すなら早い方が良いだろうと判断した

最後は思い出用に写真撮ったり動画撮ったり、ダブってる参考書を保存に回したり...我ながら未練タラタラでございました。笑

そして先方と連絡を取り合う中で、その方の熱い思いを知ることができました。
それはもう、鼻息の荒かった受験当時の自分の初心を思い出せた気がしました。(もちろん、今も情熱的に取り組んでいますが...!!笑)
ぜひ頑張って貰いたいなぁと、心底思いました。
そして参考書達も新しい持ち主のところでその方をサポートしてくれることを切に願います。
私の渾身のメモ書きも満載ですし、きっと活躍してくれることでしょう!!
(と、信じたい。笑)

過去の思い出を胸にしまいつつ、私は引き続きポリクリにフレキシブル実習に自己啓発に頑張ります!!

『世界級キャリアのつくり方』読んでみました!

2019-03-15 21:55:18 | 医学の勉強
 今週、ついに始まったポリクリの第1週目を終えました。チームメンバーは準初対面のような方ばかり…島大に入学して初めて学士のメンバーと離れたため、まだ緊張はあります。ですがここは、学士編入生として一般生をリードしていかなければならないと使命感を燃やし、取り組んでいるところです。とりあえず一言だけ感想を述べます。やはり臨床実習は最高だ!これからガンガン力をつけるぞ!

 さてポリクリの内容については追い追い触れていくとして、今回は敬愛する和足先生にお薦め頂いた本書の感想文を書きます。最初はタイトルに圧倒されたものの、購入し一通り読んでみました。

 本書のコンセプトは、世界級のキャリアをもつ黒川清先生、石倉洋子先生のお二人が共著し、お二人の経験をもとに国際派プロとはどういう人物か、そこに至るまでのキャリアステップや必要な力を綴る、というもの。

 自己啓発本と言って良いでしょう。これまで私自身、自己啓発本にはあまりしっくり来るものが無く、書店に並んでいても手を出さないようにしていたのですが、本書は一味違いました。とにかくお二人とも国際的に活躍されているのでスケールが大きい。しかし内容をじっくり読んでいると、意外と身近に感じるエピソードも盛り込まれている。そして特に黒川先生は医師ということもあって、スケールは大きいのだが実は私にも実践できそうな心がけや、ちょっとした考え方のコツも盛り込まれている。
 感銘を受ける内容、フレーズは随所にありましたが、特に印象に残ったものを二つ下記します。

 まず一つ目、「直感力」を説いている章での一節で、印象深いものがありました。「直感力」とは本書で言う「国際派プロ」に必要な五つの力のうちの一つで、全体像をとらえたうえで本質を見極め、一番の勘所へ一直線に進む力であす(本文ママ)。例えるなら一本の木を見るのではなく、森を見る、ということでしょう。どんな分野でも複雑化する現代において、すべての情報を把握するのは不可能であるから全体像を把握し、最も注意を払うべきポイントを見出し、読み解くことが必要だと言う。本書ではこれの一例として「私は本を読むのが遅い」と言う人は、読み方が悪いことが多い、と断じています。これは実は私に当てはまっていました。私のネタを晒すと「自分は本を読むのが遅く、漫画を読むのにだって、単行本一冊に1時間かかる。だから私は漫画喫茶には行かない。コスパが悪いから」。このように、もはや開き直っている始末です。原因は、最初から最後までじっくり読むためです(本書でもズバリそれを指摘されている)。情報収集という観点で言えば、私のこの読み方は間違っています。本書によれば、まず目次を読むこと。そして全体構成を押さえて主要部分だけ抽出して読み、不必要な部分を読み飛ばす。つまり主要メッセージと構成を読み解くことに注力するのです。当たり前のことのようですが、私はこれがなかなかできません。完璧主義なのか、全部読もうとしてしまう。そして森は見えなくなり、木だけをくまなく観察している状態になってしまう。このままではいけない。是非とも積極的に修正して行きたいクセであると、再認識するきっかけになりました。(P.231あたり参照)

 二つ目。黒川先生のモットー「カーペ・ディエム(Carpe diem)」(ローマ時代の詩人ホラチウスの詩の一節で、「今日をつかむ」とか「今日を生きる」の意)は、一日一日を有意義なものにしていくということ。かなり道草を食ってきた私ですが、振り返っていても仕方がありません。一日一日を大事にしていくためにも、今後、心に留めておきたいフレーズの一つとなりました。(P.254参照)

 このように、挙げればキリがないのですが多くの「気づき」に巡り合うことができました。見事に付箋だらけになった本書ですが、今後の自身の成長の糧にしていきたいと思います。

ただいま診断中!!@岡山

2019-02-12 15:49:16 | 医学の勉強
【ただいま診断中!!へお邪魔しました】

 春休み中に、一番見ておきたかった浜田医療センター、益田赤十字病院の見学を終え、一息ついている藤森です。
 そんな中、2019/2/11(月)、岡山で開催の「ただいま診断中!!」にお邪魔してきました。
 車を購入後はフットワークが軽くなり、行動範囲を広げつつある藤森ですが、岡山までは片道3時間の道のり。距離にして217.2km…(別添1)。なかなかの長距離ドライブでしたが、行きは同大学の天野氏、大槻氏と共に楽しく雑談しながらだったのであっという間(帰りは1人だったので遠く感じました。笑)。

 さて本題ですが、本会のアジェンダは別添2の通り。
《NPについて(高橋先生)》
 恥ずかしながら「NP」という言葉を私が認知したのは、2月初旬にお邪魔した浜田医療センターの見学中でのこと。そこにはドクターと対等に意見交換し、バリバリ若手看護師を指導、ドクターをサポートする「診療看護師」の姿がありました。研修医からの信頼も厚い様子。今回のレクチャーは NPの現状、法的な立場を確認できるものでした。職域を広げる看護師と将来、良好なチームワークを築くためにも、十分認識しておきたいトピックでした。

《ERで如何にして肺炎を肺炎と診断するか -とりあえずCTRXからの脱却-(坂本先生)》
 坂本先生のレクチャーを受けたのは今回で二度目。前回も感じたことですが、坂本先生のレクチャーは勉強になるtipsのオンパレード!挙げれば切りがありませんが、例えば肺炎の最も重要なVSは呼吸数、脈圧を意識して心不全を評価、レジオネラ肺炎をいつ疑うか…などなど。一つ残らず肝に命じておきたいくらい重要なものばかりでした!

《誤嚥性肺炎のABCDEアプローチ –包括的ケアが予後を改善する-(森川先生)》
 高齢者の病態としてあまりにも有名でありながら、これまで重点的な学習はしてこなかった誤嚥性肺炎。森川先生のレクチャーは、そんな私でも理解し易い内容でした!解剖学的な知識も踏まえながら、誤嚥のリスクや嚥下機能評価を体験させて頂くことで、実体験的に理解することができました。また誤嚥性肺炎への包括的なアプローチが多面的に嚥下機能向上に貢献するため、如何に重要であるかを理解することができました。

《症例検討2例(大塚先生:好酸球性肺炎、平田先生:偽痛風)》
 いずれの症例も難解でした。好酸球性肺炎の症例ではそもそも疾患に対する知識が足らず、鑑別にも挙げることができませんでした。偽痛風の症例では下肢の麻痺や、転倒時に痛めた肘付近の痛みなど、複合的な病歴の解釈が難しかった印象です。しかし疾患を絞り込む過程で坂本先生、森川先生の意見を聞きながら研修医の先生方とディスカッションできたことは、非常に新鮮・刺激的なものであり、学習意欲に繋がるものでした。

 こんなモチベーションの高い方々の集まる勉強会なら、はるばる島根から訪問した甲斐がありました。CSYFeの企画は手を変え場所を変え、頻繁に行われているようです。ぜひまた参加したいと思えるものでした!

CSYFeのHP↓
http://csyfederation.wixsite.com/csyfe


医学部学士編入試験〜年齢

2019-01-24 10:41:25 | 医学部学士編入
初めまして、こんにちわ
本日ブログを開設した超初心者です
よろしくお願いします

これまで、主に医学部学士編入に関わる内容を、Twitter、インスタ、Facebookなどで発信してきましたが、発信ツールはまだまだ検討中で、一度ブログでも発信してみたかったので開設した次第です。(また、受験してから年月も経ちましたので、今後は医学ネタを中心にしていく予定です)
まずは、これまでとても質問されることの多かった、医学部学士編入試験の受験者の「年齢」について触れておきたいと思います。
(インスタで類似の記事を挙げたことがありますが、とても質問が多かった件なので)

【医学部学士編入試験〜年齢】
僕の通学する大学は、学士編入で毎年10人の学生が入学します.
同期は、同学年(30代)が、僕も含めて3人です.
僕は最年長になります.
下は22歳までいました.

さすがに先輩見渡しても30代後半はいませんが、比較的、年齢には寛容な入試を行なっている印象です.

この試験は、大学によって年齢への寛容度が異なります.
極端な例を下記します.

K大→毎年のように40代が受かり、ある年は60代も合格.
A大→毎年、20代前半が主に合格.

この試験の受験者の平均年齢は27〜8歳で、僕は比較的、高齢でした.
そのため、島大のような寛容度の高い大学の存在は、とてもありがたかったです.

ただ僕ぐらいの歳でも、抜群に筆記成績の良い方は大学の寛容度を問わず合格率が高かったことも事実です.

要は、高齢だと面接で多少不利になるが、抜群の学力があればそのハンデを跳ね返せる、というイメージです.