おまわりさん

突然うちの玄関に若いおまわりさんが来た。
チラシをくれて、
「山口県でお寺だけを狙う空き巣が
連続しています、注意してください」
下関から小郡に来てついに周南の
お寺がやられたそうだ。
実行犯は男二人組だけどグループの
可能性あり、侵入時間は午前2時から5時。
「不審者だなと思ったらすぐ電話ください」
「でもこのへんは不審者ばっかりよ」
「そうですねぇ、夜もにぎやかですねぇ」
「2時から5時ってまだ人通りもあるし」
「とりあえず家内に現金を置かないで」
「あ、それは大丈夫、ないから」
「 (笑) こちらはセコムに入っておられるから
まぁ大丈夫と思いますけど、不審者を見たら
何時でも110番お願いします」
「はーい」
朝になって郵便入れの中に一枚の紙が。
「安心カード・昨晩2時40分、お寺の周辺の
見回りをしました・異常なし・周南警察署」
どうせなら毎晩やってくれんかね。

お昼前に、わんわんパトカーのサイレンが響く。
救急車のサイレンも続く。
うちの真横で停まったので何事かと出てみると、
早川ビルの南側、「ばけらった」の前で
パトカー２台、大勢のおまわりさん、
救急隊員がタンカを道路に置いて右往左往。
柳町と川端町南の住人全員と思われる人数が
ぐるっと取り巻いてヤジ馬(私もちろん最前列)
道路に倒れているのは金髪のねーちゃん。
救急隊員がタンカに寝かせると、
ごろんと転がり落ちる。べろんべろんに酔っている。
おまわりさんがポケットをさぐって免許証発見。
それを無線で大声で読み上げている。
「名前は○○カオリ…香川県のカに織物のオリ、
住所は下松市大手町××の××、生年月日は…」
町じゅうの人が香織の住所と年齢を知ったぞ。
いいのかー。
ただの酔っぱらいにパトカー２台はいらんだろ、
しばらくすると香織サンはむくっと起き上がって
自分でパトカーに乗って、救急車はカラで
帰っていった。おおげさー。周南署ヒマなのか ?
近所の人と本物の井戸端会議。
「すごい大事件かと思ったよ」
「こんなんいつもよねぇ」
「朝9時に黒服のにーちゃん騒いでるよね」
「あんなになるまで飲まんでも」

　>あいもん
　　そういえば、前にうちに金貸してくれと
　　泣きついてきたオバサン、逮捕されてたよ。
　　鹿野の○○寺さんはお金戻ってきたのかな。