角灯と砂時計 

その手に持つのは、角灯(ランタン)か、砂時計か。
第9番アルカナ「隠者」の、その俗世を生きる知恵を、私にも。

PROM.01 贋作について

2015-10-28 06:52:41 | 感性と理性と


贋作。
偽物、あるいは、偽物を作ること。

絵画はもちろん、
ブランドや産地を偽造して儲けるワルは何時の世にもいた。
今後いなくなることもないと思う。

ところで、
改めて言うまでもないことなのだけれど、

贋作や偽造が商売として成り立つのは、
それを買う側が作品そのものではなく、
それと一体となっている評判に対して金を払うからだ。

賞賛を得るためであったり、自尊心を満たすためであったり、
そこは様々であろうけれども。

故に、贋作なり偽造なりだと知ると、
逆上する人が少なくない。

けれども、

夢に使ったお金は、
夢から醒めても戻りませんよ、そりゃ。

容易く手に入れられないものを得たと信じた時の幸福、
そこに使ったお金なのだから、
後になってホンモノかニセモノか騒ぐことに、
意味があるとは思えない。私には。

良い絵だと感じる。
素敵なデザインだと思う。
美味しくて幸せな気分になる。

そういう感情なり、感覚なりは、
他人の評価とは関係ない。本来。

どんなに有名な画家であっても、
最初は、
そういう自分のセンスだけを信じる人に見出された。

皆が絵描きになれるわけではないけれど、
いい客になら、なれる。

贋作に憤るよりも、
自分の感性を磨いたらいいと思う。

たとえゴッホやピカソであろうとも、
いい絵があれば、どうってことのない絵もある。

・・・言っちゃった。

(冒頭写真は、産経新聞10/26大阪6版)

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贋作と言えば、何と言っても『ギャラリーフェイク』細野不二彦です。


画廊“ギャラリーフェイク”を経営する藤田玲司は、元・メトロポリタン美術館の学芸員にして、類まれなる審美眼と、美術品修復技術の持ち主だ。だが彼の本当の顔は、盗品、横流し品など「いわくつき」の品々を法外な値段で取り扱う闇の美術商だった…!!
(小学館→http://sol-comics.shogakukan.co.jp/solc_dtl?isbn=4091926614

最近観ました。『鑑定士と顔のない依頼人』です。
カタルシスというよりも、何だか唸ってしまう映画です。
映画『鑑定士と顔のない依頼人』予告編


ある日、舞い込んだ、ある屋敷の美術品鑑定依頼。待ち受けていたのは、壁の向こうから姿を現さない女ー。
(公式サイト→http://kanteishi.gaga.ne.jp/

こちらは、ちょっと古いのですが、理由あって最近観ました。
「夢の売り買い」つながりで『夢売るふたり』です。
映画『夢売るふたり』 予告編


人間最大の謎は、男と女
(公式サイト→http://yumeuru.asmik-ace.co.jp/

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こんな感じで、
本文字ばっかり、短めのブログも時々(気分次第で)アップしていこうかなと考えてます。
「PROM-Promenade」=散歩道ですね。
誠に勝手ながら、よろしくお付き合い下さい。


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