オカンとチビの会話 1 「十字架のキリスト」 （ミカエル森 作）

オカンとチビの会話 1 「十字架のキリスト」

ﾁﾋﾞ「なんで十字架なん？」

ｵｶﾝ「何でって何や」

ﾁﾋﾞ「キリストって死ぬやん」

ｵｶﾝ「死ぬなあ」

ﾁﾋﾞ「世を救うとか言うやん」

ｵｶﾝ「ほんとやからな」

ﾁﾋﾞ「何でわざわざ死ぬん？」

ｵｶﾝ「わしらの借金はらってくれたんぞ」

ﾁﾋﾞ「そこやねん,ほんま払ってくれたんかな

びんぼぼなまんまやん」

ｵｶﾝ「すまんなｗ」

ﾁﾋﾞ「ええけど、イエスさまが死んでくれてって 何で借金のカタになるの」

ｵｶﾝ「命より高価なものはないがな」

ﾁﾋﾞ「神さまなら、金銀宝石ぽいっと出して 払ったらええやん？」

ｵｶﾝ「受け取るほうも神さまやからな、値打ちないわ」

ﾁﾋﾞ「あそうか・・・んなら死なんでいいから  なんかおもろいことして

         ギャラもらったらええんとちがう？」

ｵｶﾝ「その発想は無かったｗ」

ﾁﾋﾞ「歌と踊りも上手かったらもっとええやん」

ｵｶﾝ「おまえ、イエスさまの事であんまふざけると オカンは怒るで」

ﾁﾋﾞ「怒らんで(´；ω；`)  だって、何で死なないかんの？ もっと他の事でも

        よかったやん？

ｵｶﾝ「そういうわけにもいかんのよ」

ﾁﾋﾞ「何で」

ｵｶﾝ「神さまゆうもんはな、けちけちせんのや くれるときは全部くれるんや」

ﾁﾋﾞ「ふーん」

ｵｶﾝ「だからな、救うとなったら  ” お願いします ” ゆうて来るもんを一人も

         漏らさず引き上げてくれるん」

ﾁﾋﾞ「すごー」

ｵｶﾝ「お前、このあいだ時代劇で 若いオカンが小さい子供のために水垢

          離してお百度踏んでたシーン見たろ」

ﾁﾋﾞ「観た」

ｵｶﾝ「あれもな、私がつらいことして被りますから 子供助けてください

         という犠牲やど」

ﾁﾋﾞ「辛いことじゃないといかんの？」

ｵｶﾝ「その方が値打ちがあるな」

ﾁﾋﾞ「かわいそうやんイエスさま」

ｵｶﾝ「ありがたいと思わんとな」

ﾁﾋﾞ「でもおれはまだ子供やし、盗みも何もしてないで  借金ない 

         あかんぼも まだ何もしてないん  借りとかないやろ」

ｵｶﾝ「そういう問題と違う」

ﾁﾋﾞ「だって、おれの借金は払わんでいいやん」

ｵｶﾝ「お前、これからまだ人生長いで。 んで 死ぬやろ？」

ﾁﾋﾞ「・・・うん」

ｵｶﾝ「死なんで済む奴はおらんやろ」

ﾁﾋﾞ「おらん（泣」

ｵｶﾝ「そこや。 キリストはそこで もうずっと死なんでええようにとお願い

         してくれるん」

ﾁﾋﾞ「雲の上の天国？」

ｵｶﾝ「そういう人間に想像できるとこと違うらしいわ」

ﾁﾋﾞ「こわいやん」

ｵｶﾝ「違う。思いつけんほどいいものなんやわ」

ﾁﾋﾞ「えー」

ｵｶﾝ「羽はえて輪っかつけて雲の上ふわふわとかいう  レベルの低いもんや

         ないで」

ﾁﾋﾞ「ほええ」

ｵｶﾝ「どうや」

ﾁﾋﾞ「最初から死なないもんにすればえかったやん」

ｵｶﾝ「そうやったんがな 死ぬようになってしまったわ」

ﾁﾋﾞ「ええー」

ｵｶﾝ「それが借金のせいやで」

ﾁﾋﾞ「しんどいなあ」 

ｵｶﾝ「心配せんでええ  神さまはハッピーエンドの神や」

ﾁﾋﾞ「オカン」

ｵｶﾝ「何や」

ﾁﾋﾞ「おれも死なないで済むんか？」

ｵｶﾝ「いっぺんは通るがな、二度と死なん上に とんでもなくええとこで

         終わりなく生きるんや」

ﾁﾋﾞ「オカンと一緒か？」

ｵｶﾝ「ん？」

ﾁﾋﾞ「オカンもずうううううっと一緒か？(´；ω；`) 」

ｵｶﾝ「ｗなんやこの子はｗ  そうや、ずっと一緒やで」

ﾁﾋﾞ「ほんまか」

ｵｶﾝ「神さまはそういう方や」

ﾁﾋﾞ「だって、おれのこととか知らんやろ？」

ｵｶﾝ「知らんことがあるか神さまに」

ﾁﾋﾞ「そうか？」

ｵｶﾝ「そうやｗ」

ﾁﾋﾞ「だって、だって」

ｵｶﾝ「何を泣いとるんやｗ  イエスさまにもオカンがいるから  大丈夫や」

ﾁﾋﾞ「いてるんか」

ｵｶﾝ「いてるで  ものすご優しいて ずっと一緒や」

ﾁﾋﾞ「・・・おかん」

ｵｶﾝ「何や」

ﾁﾋﾞ「十字架って痛いやん(´；ω；`)  おれいい子にするからイエスさま

         死なんど って」

ｵｶﾝ「お前、それはなあ・・・」

ﾁﾋﾞ「痛いやん、辛いやん。おれいい子にするから」

ｵｶﾝ「お前な、それはいいから  イエスさまにありがとうしな」

ﾁﾋﾞ「したで」

ｵｶﾝ「でな、イエスさま生き返るから  おめでとうして ずっとついて行きな」

ﾁﾋﾞ「生き返るんか。生き返るんやな。おれいい子にするそれでな イエスさまと居るで」

ｵｶﾝ「そうや。わしはお前とずっと一緒に居るから。心配せんでイエスさまについて行き」

ﾁﾋﾞ「うん、イエスさまがええもん」

ｵｶﾝ「イエスさま好きか？」

ﾁﾋﾞ「何やしらんけど好きや」

ｵｶﾝ「そうか。ええか、なにがあっても彼から離れず

心と身体のすべてをあげて かれについて行きなさい」

ﾁﾋﾞ「・・・」

ｵｶﾝ「わしはお前のそばに居るからな」

ﾁﾋﾞ「・・・・オカンの言う事  何かこわいかも」

ｵｶﾝ「大丈夫。

         今は分からなくても、そのうち分かるようになるから。」

オカンとチビの会話２　「タラントのたとえ」➡

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