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麗澤の杜から『日々是探究』

企業勤務から民間人校長として奉職(14年間)。2025年度より学校現場を離れて、新たな社会貢献の道を探究します。

カンカラコモデケアを考える➀ 感動

2021年09月14日 05時50分38秒 | 日記

昨日、私が学んだ作文術の「カン・カラ・コ・モ・デ・ケ・ア」について書きました。毎日新聞の名物記者だった山崎宗次氏が、作文に大切な要素として挙げた7つの項目。この並び順には意味があるのでしょうか? あるいは語呂がいいからこの順番になったのでしょうか? 残念ながら私は生前、そのことを伺う機会がありませんでした。とにかく、この7つの要素を盛り込むのに精いっぱいだったのですが、今思えば「カン」が一番最初に出てくるところには、深い意味があるような気がします。

感動が動機になっていない志願理由書は、とても平板で画一的な印象を与えるでしょう。これまで、私はかなりの数の志願理由書を見てきましたが、「子どもが好きだから保育士になった」「身内の世話をする医療従事者に心を打たれて、看護師になりたいと思った」「立派なビルや橋を作りたいから、建築の道に進みたい」…といった作文に、数多く触れてきました。もちろん例のような単純な文章ばかりではありませんが、その人が受けた感動的な体験が書かれている作文は、意外と少ないものです。その人なりに必ず心の奥底に、感動を受けた出来事があるに違いありません。その深層部分を掘り下げて、言葉に表すことができると、進路を選ぶ理由としての説得力につながります。だからこそ、山崎氏は作文において重要な要素の筆頭に「感動」を置いたのだと感じました。

個々の感動体験は、あなたにしか書けない、 オリジナリティある作文を書くための原点です。人の心を打つ作文は、書かなければならないから書いたのではなく、人に伝えたい感動があるから、文章で表現されたものでしょう。志願理由書はもちろん、大学生や社会人になってからのビジネス文書においても、感動の表現力向上は必ず役に立ちます。今まで気づいていなかった、自分自身の動機の根っこにある「感動」を探り当ててみてください。文学はもちろん美術や音楽など、優れた芸術作品は感動から生まれたものがたくさんあります。アーティスト気分になって書いてみるのも、一つの手かもしれませんね。

※写真の下2つは近年の私の感動体験。昨年まで住んでいた千葉では、車載したロードバイクや大型バイクで、自然の風を感じながらのツーリングは最高でした。島根へ来るとき相棒を手放しましたが、海の美しさと魚の豊富さという自然の醍醐味を味わっています。ちなみにクロダイを釣り上げた写真は、最初に釣った時に拍手で讃えてくれた親子連れ(横で釣っていた)に、次の1枚を進呈。するともっと大きいのが釣れたところ、お母さんが撮ってくれたので、感動体験が写真で記録されました。こっちは釣ーりんぐ?

 

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (chusantina)
2021-09-14 19:11:19
久しぶりに先生のブログを開き驚きました。入院中も先生方や生徒さんたちにメッセージを送っていることにも驚きました。とにかくお大事になさってください。私も道徳研究会は中止にしましたが、そのまま終わるわけにもいきませんので、研究会に至るまでの研究の積み上げを紀要としてまとめることにしました。紀要のまとめに先生にお書きになった「新しい価値創造の源泉は情熱と使命感、そして怒り」を引用させていただきました。とにかくお大事になさってください。一日も早いご快復をお祈りしております。
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ありがとございました! (水野)
2021-09-15 06:23:39
加藤先生、嬉しいメッセージをありがとうございました。また昨年は、本校3年生が取り組んだ「俳画コンテスト」の審査で、生徒たちに温かいコメントをくださったこと、改めて感謝申し上げます。
身体にメスこそ入れましたが、頭と内臓は至って元気です。加藤先生のお言葉通り、早く復帰できるよう、養生いたします。加藤先生もお元気でお過ごしください。
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