
今月のはじめ、生成AIについて本科とMGSの「凝念」で話をしたことをこちらでも紹介しました。テーマにしたのは、5年前に私の勤務校の生徒が書いた論文と、今の生成AIに指示をした論文の骨子を比較した結果です。論題は「グローバルイシュー(地球規模問題)を一つ 取り上げ、それがどのような問題なのかを説明した上で、その理解と解決のためにグローバルな視点とローカルな視点がどのように重要であるかを、具体例をあげながら述べなさい」というもの。問いそのものが非常に深いのですが、2000字でまとめよというのが出願の課題でした。来週、高2でも実施するので、ここで内容比較はいたしません。しかしながら、生徒諸君が読書について書いたコメントがとても興味深かったので、こちらにも紹介いたします。
●生徒の感想から
「今日の校長講話を聞いて「読書」という言葉がとても気になりました。AIに頼ると、人間としての良さや文章力が損なわれる。AI以前の問題に、読書をしていなければ文章力を培うことができないのでネット時代の現在に大切になっていることは「読書」も一つだと考えました」。
「上智大学に受かった論文の骨子を実際にみて、様々な観点からものごとをみて考えて文章を書けることは本当にすごいと尊敬の念を感じました。また、自分もあのような骨子(文章)を書けるようになったら、いいなと思い、多くの本を読むことを始めてみようと思いました」。
「上智受かった先輩の論作文がすごかった。本の内容をしっかりと織り込んでいてすごいなと思った」。
「上智大学などの大学でもAIに関する研究を行って、AIの使い方で未来が変わっていくと思った」。
「論文をAIで書くことについて、みんなの意見が聞けて良かった。また、入試対策のためにも本を読もうと思った」。
「本を読むことは表現力の他、色々な力が養わわれるんだなと改めて実感した。大学の論文で本を多く読み、多くのテーマを書くことが重要だと思いました」。
そして、次のようなユニークな視点の意見も目を惹きました。
「AIの使用に関するアンケートで、毎回半々ぐらいで割れているのは面白い。上智に行った高校生の作文のほうが、根拠がしっかりと記載されていて説得力がある一方、個人的にはAIの文章のほうがグローバルとローカルな視点がわかりやすいなと思った。もし私が、どちらが良い文章かと問われてしまったらかなり悩む自信がある。今後生成AIはどんどん勢力を増す一方だが、校長先生が序盤でおっしゃっていたように、二項対立で物事の是非を考えるのはよくないと思う。今後、AIとの共生を図れるような案が出たらよいと思う」。