goo blog サービス終了のお知らせ 

麗澤の杜から『日々是探究』

企業勤務から民間人校長として奉職(14年間)。2025年度より学校現場を離れて、新たな社会貢献の道を探究します。

ユニークな歴史小説家・杉本苑子の作品

2025年01月05日 18時30分01秒 | 本の紹介

冬枯れの小金井公園、さすがに昨日はお子さま連れも少なく、閑散としていました。ご両親の帰省などで、おじいさんやおばあさんに会いに来ていたお子さんたちも、帰ったかもしれませんね。楽しい思い出をたくさん残せたでしょうか公園では今月末にも広い花を咲かせるだろう上の様子を覗きに行ったのですがまだ蕾は固いままのようです。底冷えのする朝の公園に立つと、昔の飼犬と春の花を見に出かけた日々を思い返します。

お正月も明け、水曜日は本校の始業式。それに先立って、今日からは2025年の日常が始まります。お正月3が日は、どのような年明けを迎えたでしょうか。シドニーオリンピック金メダリストの高橋尚子さんの「駅伝漬けの年末年始でした」というコメントを聞きましたが、私も同様に自宅がある千葉県との間を行き来しつつ、駅伝中継に耳を傾けていました。今年の箱根駅伝も熱いレースでしたね。実は私は昨年10月、前勤務校だった島根・開星中学高等学校の100周年記念式典式典に参列した際、青山学院大学・原晋監督の記念講演をお聞きしました。ちょうど出雲駅伝の前日でしたが、原監督が箱根の優勝候補に挙げたのは、青学とともに駒澤、国学院の3校。実際に国学院は出雲駅伝と全日本駅伝を連覇する実力を見せます。史上6校目の3冠を目指す展開も注目されましたが、スタートしてみれば4区までは中央大学が快走。手に汗握る白熱の争いになりましたが、復路で歴代記録を更新した駒澤を抑えて、青学が連覇を果たしたのは周知の通りです。原監督の眼力には恐れ入りました。

私自身は駅伝を楽しんだ他、古い本の整理をしながら懐かしい作品に目を通していました。藤沢周平や杉本苑子の時代小説です。杉本の直木賞受賞作『孤愁の岸』は後世に残る名作ですが、『大江戸ゴミ戦争』も今のSDGsにも繋がる普遍性があります。そして今回読み直したのが『冬の蝉』。解説には「はなやかで無情な町・江戸に生きる人々の表情をとらえた、粒揃いの短篇全8篇」とありますが、粒揃いというのは決して大げさではありません。とくに新宿という新しい宿場町がなぜ誕生し、そして半世紀ほど廃止されていたのか。その謎が分かる短編は、どこまでが史実なのかはわかりかねますが、非常に興味深く読めました。以前に読んだ本もすっかり内容を忘れていて、楽しく読み返すことができるのも、作品の力があればこそでしょう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 通信障害 〜 お正月便り | トップ | 2025年の始まり ~ 3... »
最新の画像もっと見る