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庭戸を出でずして(Nature seldom hurries)

日々の出来事や思いつきを書き連ねています。訳文は基本的に管理人の拙訳。好みの選択は記事カテゴリーからどうぞ。

空気の運動

2010-12-13 20:23:00 | 飛行理論

今日はちょっと飲んでいるのでロクなことは書けません。後で読み返してあんまりひどければ削除しますが、これを見た方は、めったに現れないだろう(でもないか^^;)戯言(たわごと)に遭遇してラッキーだったと思って頂けると幸。IMGP0111s80kb.jpg

昨日の堀江の風は「浮き足立って」いました。方向的には比較的安定した、そうガスティでもシフティでもない北東風ですが、カイトが受ける感じは軽かったり重かったりで安定しない・・・12??で走るには走りましたが、そう面白くない種類の風でした。

風を定義すると「空気の運動」という実にシンプルな表現で終わります。そして、空気とは何か・・・運動とはなにか・・・についても、物理・化学的にそれなりの説明を続けることができるでしょう。IMGP0110s80kb.jpg

それはそれで面白い。たとえば、空気の99%は窒素と酸素(後の1%にアルゴンやメタンや二酸化炭素など・・・)からできていて、窒素はきわめて酸化しやすい元素であるにもかかわらず、何億年も前からその組成比率(約4:1)が変わっていないということや、酸素がと2%ほど増えれば世界中は山火事だらけになり、窒素が数%増えれば地球は救いようのない氷河期になる・・・なんて奇妙としか言いようのない事実があります。

私が驚いたのはもっと単純ことで、空気の重さ。空気も物質である限り質量(重さ)があることは当然のことではありますが、地上付近の空気が1立方メートルでほぼ1kgもあると知った時はある種の感動に似たものを覚えました。

1立方メートルといえば、両手を広げて「これくらいの大きさ」と示すことができる程度の大きさです。私の部屋は6畳間で、だいたい2.5m×3m×5mで37.5平米はありますから、40kg近い空気で満たされていることになる。40kgといえばちょっとスリムな女の子の体重ですよぉ・・・これが驚かずにいられようか・・・。

さらにこの中に含まれている水の量(世間では湿度という)・・・私はこれにまた驚くのですが、そろそろ頭が回らなくなってきたので今回これまで・・・ともかく、世界は驚異に満ちているのであります^^。





空気は物体である

2007-04-11 11:50:36 | 飛行理論
私たちが飛行の足場にしている空気・大気について少し整理してみましょう。

“大気”と“空気”という言葉は、一般的にはほとんど同じ意味で使われていて明確な区別はなされてないようですが、およそ大気とは“地球をとりまいている気体の層全体”のことであり、その“大気の下層部分=対流圏”のことを空気と呼ぶことが多いようです。大気のうち私たちの生活に特に縁の深い部分が空気であるとして不都合はないでしょう。

大気は、対流圏、成層圏、中間圏、熱圏・・・というように温度分布によって鉛直方向に幾つかの層をなしてながら宇宙空間に広がり、ここでおしまいという地点はありません。地球の重力によって地面に引き付けられている気体は、地面から離れるほど気圧が下がり薄くなって、この4区分では最後の熱圏の初め辺りの地上100kmを超えると宇宙空間と呼ばれる領域になります。ついでに、圏と圏との境目を圏界面(けんかいめん)と呼びます。



地表に最も近い対流圏は、極地上空と赤道上空ではその厚さに2倍近くも開きがあって、両極では9kmほど、赤道では17kmほど(季節変化あり)ですが、およそ10km(10000m)として話を進めます。この高度は多くのジェット旅客機がフライトするレベルだし、積乱雲の上部がカナトコ型に変形する場所でもあるので、地上から見ても分かりやすい高さだと思います。

大気が活発に“対流”する対流圏は、私たち人間にとっての生活の場であり、雲が湧き雨が降り風が吹くなど、あらゆる気象現象もここで生まれます。この空気の層はまさに生命の世界と言っていいでしょう。しかし、この厚さはわずか10kmで、時速60kmの車で10分という地上での距離感覚で捉えると、私たちの生活圏である対流圏がどれほど薄く限りあるものであるかが良く分かります。

この大気の組成は、窒素が約78%、酸素が約21%、アルゴンが0.9%・・・この3つの気体で99.9%を占めます。その他の0.1%の中に他の幾つかの微量気体が含まれるわけですが、地球温暖化で問題になっているCO2などはわずか0.035%程度に過ぎません。この0.035の中のさらに数%の変動が気温上昇や海面上昇など地球環境の深刻な問題を引き起こすわけですから、大気の組成だけをとってみても、私たちの自然世界がいかに絶妙な調和とバランスの上に成り立っているか良く分かります。更に忘れてはならないのが、水蒸気という気体としての水で、これは常に変動しながら、およそ0~3%の範囲でこの空気という混合気体に潤いを与えています。

さて、この空気、何気なく地上でじっとしているとその存在を意識することはほとんどありません。しかし、山に登れば徐々に、海に潜ればたちまち、その存在感が目の前に現れてきます。気象の変化に敏感な方は、身体の変調具合で低気圧や高気圧の接近による大気圧変動や湿度変化を感じ取ります。私の場合は、低気圧の接近と湿度の上昇が重なると、腹の調子がおかしくなったりします。

また横方向や縦方向に移動しても空気は“風”として感じられます。そもそも風とは“空気の運動”のことだから当然のことかもしれませんが、この風が私たちの飛行世界だけでなく、あらゆる生命にとってどれほど大切なものであるかについては、また徐々に考えてみたいと思います。

今回は、日常的には存在感の薄いこの空気をもっと量的に実感するために、幾つかの数字を見てみましょう。まず、空気の質量・・・これが案外重いのです。比重は水の約1000分の1などというと「やっぱり軽いな~」となるでしょうが、標準大気1㎥で1.2kgもあると言ったらどうでしょうか。6畳間の部屋は約30㎥ありますからこの中の空気を秤にかけると、36kg、子供一人分ぐらいの重さにはなる。



さらにこの中に、水蒸気つまり水がどれくらい含まれているかというと、もちろん温度・湿度によって違いますが、もし気温30℃、湿度100%の飽和状態だとすると900g・・・1リットルのペットボトル一本分くらいにはなります。現在の私の6畳部屋の温度が20℃、湿度が65%ですから、ここの水蒸気を全部水にすると540ml程度にはなるということです。

空気は決して空っぽの何かではなく、中身が相当ぎっしり詰まった、しっかりした物体であるということが少しはピンとくるでしょうか。私たちは空気という変動してやまない物体のいわば海の底に住んでいる生き物であり、空気中を滑空するということは、この濃密な物体の中を滑りながら落ちていくことを意味するのだ、などということはまた次回のお話にします。

理論と経験

2006-02-07 22:35:38 | 飛行理論
私たちは航空機の設計者ではなく飛行家ですから、今やってる理論もあくまで現実の飛行のためのものです。実際に飛ぶのに最も大事なのは「経験」つまり練習と、それを支える感覚や感性だといっても過言ではないでしょう。タイヤのジャイロや重心の移動や回転モーメントなど部屋の中でいくら勉強しても、野外に出てサドルにまたがってハンドル握ってペダルこがない限り、絶対に自転車に乗れるようにはならないのと一緒です。

わずかですが今までやった滑空や偏流、飛行速度・沈下速度、揚力や抗力などについても、全て現実にフライトを繰り返してながら経験を積んでいく過程で、徐々に体の中で経験的・感覚的に「分かる」ようになるし、それに理屈(理論)をどれだけくっ付けるは、まあ個人の好みの問題でもありましょう。

私は自分の飛行が理論と食い違う(ように感じる)場合は、その理由をそれなりに深く追求する方ですが、現実の飛行は非常に多くの要素が複雑な条件で組み合わさって行われているので、単純化された環境を前提に作られた理論だけではとても完全に説明しきれないないのは当然かもしれません。

そういう意味でも、理論的なことを考える上では「疑問は疑問として残しておいて、ある程度分かったような気になる」ことも大事なのではないかと思います。


偏流計算

2006-02-06 22:23:51 | 飛行理論
自家用パイロットがいまだに昔からの航法計算盤を使いながら偏流計算しているかどうか、私は知りません。フライトプランで必要な場合は今はほとんどパソコンでやってるんじゃないかと思います。既にGPSが充分普及しているので、実際の運用上(飛行中)は必要なくなっているのは確かでしょう。

私たちも、飛んでる時は目的地をしっかり見てればおよそ方向を間違うことはないし、GPS上に進行方向も速度も表示されるので、机上で計算しようとするとやっかい(これが楽しいということもある^^)だけど、実際飛んでいるときはGPSの指示に従えば、航法自体に迷うことはほとんどないでしょう。

ところが、PPGは他の航空と比べて圧涛Iに飛行速度が遅いので、長時間飛ぶと対地的な関係で、その間の気象の変化を受けやすくなります。これが、PPGの航法を考える上で特に考慮しないといけない内容に関係してきます。

例えば、30km/hの風の変化は150km/hで飛ぶセスナにとっては20%の影響しか与えませんが、30km/hのPPGには100%影響するし、テイクオフやランディング自体も1m/s(3.6km/h)の風の違いが決定的に影響することになります。

ちなみに、地上世界では割とよく聞く「風圧」は空の世界では「抗力」と呼ぶことが多くて、単純に風に向かって垂直な平面を立てた場合(形状による違いは考えない)、風の力は「面積に比例、風速の二乗に比例して大きくなる」という公式があります。例えば、風速が6倍になった場合、風圧は6×6で36倍になるということで、理論的にはグライダーの面積を36分の1にしてちょうど良いということになります。

もう少し現実的な話にすると、2m/sの風が2倍の4m/sになったら、ライズアップの途中で必ず経ることになるグライダーの「壁状態」で受ける風圧は4倍になり、3倍の6m/sだと9倍と累乗的に大きくなっていきます。この辺りの風速はちょっと不安定なコンディションだと日常的に経験することで、これがわずかな風の変化でライズアップやグラハンの難易度が大きく変化する最大の理由であり、ラムエア翼の面白いところでもあります。

滑空計算2

2006-02-06 22:17:16 | 飛行理論
滑空計算から偏流計算、更に対地速度と対気速度の微妙な違いまでゴチャゴチャ書いたのでちょっと分かりにくくなったかもしれません。幸か不幸か、PPGは動力と滑空、両方を楽しめるありがたい世界であるために、ややもすると話がややこしくなります。

偏流云々については、これから徐々に大きい飛びを始めたら嫌でも実感するようになるので、その都度実際のフライトと合わせて考えることにしましょう。

今はともかく無風条件で、どこにどの高度でいれば滑空でTLに帰ってこれるか・・・地図に丸つけたり線引いたりしながら滑空計算することに慣れてください。例えばA地点では400m、B地点では800m・・・というように、伊予なら南は明神山から西は双海や海上まであるエリア全体の行ってみたい場所に○でも付けてその横に必要高度を記入する。その○をいくつか直線で結べばこれで立派なフライトプランです。これは私も後で地図をUPするので参考にして・・・☆こんな感じです。★画像をクリックすると大きいサイズになる。



目印にしやすい地点をA~Gまで7つ取ってみました。全体的に気流が安定していて“飛びやすい順”になっています。ちなみにGは明神山の最高地点で、かなり癖のあるサーマルャCントですが、春先の晴天時の昼ごろにこの辺りをウロウロしているとたぶん叩き落とされます^^;

ブルーがTLからの距離、レッドが滑空比8で計算した必要高度、m単位。ウェイャCント間の距離はkm単位。黒字は地図上の高度。

滑空計算

2006-02-06 22:14:53 | 飛行理論
①とりあえず無風の条件でエリア内(結構広いよ)の行ってい見たい地点にしるしをつけてTLまで直線を引いて距離を測っておく。②滑空比8で最低高度を決める(もちろん高ければ高いほど余裕がある)。

実際は全くの無風ということはまずないし、高度によっても風の条件は異なってくるので、TLまで届かなかったり、高度が余ったりしますが、どうしてそうなったかを後で分析したりするのも楽しいと思います。

この計算に慣れてきたら、次は前もって風や進行方向などの条件を設定しながら編流計算をします。

例えば、対気速度36km/hのグライダーで、23度の方向に進む場合、西風が5m/s吹いていれば、「フライトプランナー(時速でも秒速でも計算できるようにしてありますが単位は統一してね)」http://www.geocities.jp/kantaroliberal/fplanner1a.htm
で、グライダーの対気速度を10m/S(36km/h)、風速5m/s、風向は真西270度、を入力して“対地速度”を出します。11m/s(約40km/h)出てることにりますね。

ということは、無風時の滑空比8に比べて対地的には8.8まで滑空比上がったということになるので、B地点で高度380mもあればTLまで届くということになります。

滑空時のグライダーの対気速度が36km/h(10m/s)で滑空比8ということは、10÷8で沈下速度(率)が約1.25m/sだということなので、対地速度を1.25で割れば基本的にはいつでも対地的な滑空比がでます。

※無風時の水平飛行では変わらない対地速度と対気速度は、滑空の場合は若干違ってきます。ここでも正確にはグライダーの対気速度ではなくて対地速度を使うべきですが、今回は気にしないことにしましょう。次回ちょっと図を使いながら、滑空飛行と水平飛行での速度の違いについて考えてみましょう)



揚力係数と抗力係数

2006-02-06 22:11:50 | 飛行理論
ここまでをちょっと整理すると・・・航空力学の急所は揚力・抗力の問題・・・そして(揚力)は、(揚力係数)×1/2×(大気密度)×(速度)×(速度)×(翼面積)の式で表すことができる。抗力は(揚力係数)を(抗力係数)で置き換えたら同じ式になる。だから結局、滑空比=揚抗比=揚力と抗力の比は揚力係数と抗力係数の比と等しくなる。L/D=Cl/Cd
これは覚えておいたらなにかと便利です。

それで、揚力・抗力はどのように生まれるか・・・という話をしたいんですが、連続の方程式や静圧・動圧やベルヌーイの定理やレイノルズ数や・・・これらを丁寧に理解しようとするとかなり大変で、私もちょっと突っ込んで、揚力係数に関係するレイノルズ数がどうとか、レイノルズ数に関係する動粘性係数がどうとかとなると、式として理解はできても実感としてはほとんど何も分からないに等しい。それを「分かった気になって」また後ほど少し説明を試みてみますが、深入りすると結局「流体力学」全般のはなしになってしまうので、ほどほどにします。

ここでは、その揚力と抗力が重力と推力とピッタリ釣り合ったところで「等速水平飛行」が行われ、そのバランスが崩れると上昇した下降したり、減速したり加速したりするということだけ押さえておきましょう。

それで、今回の図は、(迎え角)の変化に伴う(揚力係数)と(抗力係数)の変化グラフを重ねて表したものです。一つの飛行翼では翼形状は考えなくてよいので、迎え角(ρ)の変化だけが問題になります。これで読み取って欲しいのは、揚力は迎え角が失速点(失速迎え角)に至るまではほぼ比例的に増大し、抗力は累乗的に(2乗に比例して)増大する・・・ということです。つまり、同じ迎え角の増大でもそれそれで増え方が違う。だから、微妙な迎え角の変化によって揚抗比もほとんど常に微妙に変化する。



ここで、前の疑問に戻りますが、上昇率の低下が推力の低下だけによるものだとしても、推力の変化によって(もし)迎え角が変化すれば、揚抗比自体も変化することになるので、推力だけが上昇性能に影響するとは言えなくります。

結局、この理論講習の初めの頃に、滑空時と水平飛行時に迎え角は同じであるはずなのに、感覚的にもちょっと見にも若干違っているように見えるという問題・・・これとつながってくるわけです。

しかし、まあ、高度が上がるにつれて上昇率悪くなる“原因の大部分は推力低下による”としても正解の範囲内としておきましょう。

大気密度と滑空比

2006-02-06 22:08:41 | 飛行理論
飛行の生命線とも言える揚力がどうやって発生するかということはまたの話として、揚力の計算式を先に書き出して、少し説明します。
L=CL×1/2×ρ×V×V×S



PC入力では分数や二乗の文字が出せないので不便ですが、L(揚力)=CL(シーエル・揚力係数)×2分の1×ρ(ロー・大気密度)×V(Velocity・速度)の2乗×S(Surface・翼面積)と読んでください。

つまり、どんな飛行翼でも、揚力は揚力係数というその翼特有の飛行性能を表す数値、大気密度、対気速度、翼面積で決まるということになります。

揚力係数は飛行翼の形状と迎え角で決まりますが、これについてはまた後ほど。大気密度は気圧と温度と湿度で決まります。速度と翼面積はどういうこともありませんね。揚力Lはこの4つの要素で決まるわけで、それぞれの値が大きいほど大きくなるということになります。対気速度は2乗されるから影響が大きいのもこれで良く分かるよね。

これを押さえた上で、次は抗力ですが、これを求める式は D=Cd×1/2×ρ×V×V×S です。Cdは抗力係数といって、揚力係数と全く同じように飛行翼の形状と迎え角で決まります。

揚力と抗力を並べてみましょう。
L=CL×1/2×ρ×V×V×S
D=Cd×1/2×ρ×V×V×S

一目瞭然で、揚力も抗力もそれぞれの係数の他は、全部同じ要素で決まるということが分かります。つまり大気密度の増減に応じて同じように揚力も抗力も増減するので、揚抗比(L/D)=滑空比は大気密度の変化(高度や温度や湿度)に関係しないということになります。

大気密度と滑空比

2006-02-06 22:06:39 | 飛行理論
大気密度と滑空比の関係・・・少し考えてみましょう。これからまたチョコチョコ数式が出てくるけど、ちょっとがまんして付き合ってください。私も典型的な文系の頭なので、数式だらけの解説書見ると、「それで結局何が言いたいの~!?」と放り出すことがほとんどですが、少々いい加減でも、自分なりに”分かったつもり”になることも必要です。

もっとも、航空力学の数式と言っても、基本的なものはほとんど鰍ッ算と割り算、時々ルートや三角関数ぐらいで、その数式上の“文字が何を表しているか”さえ掴んでおけば、どういうことはない・・・と思うことにして下さい^^;。

さて、大気密度は数式ではたいがいρ(ロー)というギリシャ文字を使います。迎え角(AoA)はα(アルファ)が多いですね。揚力はL(Lift)、抗力はD(Drag)、推力はT(Thrust)、重力はG(Gravity)=重量はW(Weight))、係数はC(coefficient、比例定数のことです)など・・・これから新しい文字が出てきたらその都度触れますが、ついでに覚えときましょう。

それで、滑空比・・・これは揚抗比(揚力と抗力の比・・・L÷D)と等しくなるという話をちょこっとしました。実は私はこれが長いあいだピンと来ないので、L/Dは滑空比のことで、エル・バイ・ディーと読むから、Lは長さや距離(Length)のLでDは深さ(Depth・・深く沈下するから^^;)。それで到達した長さ距離Lを深さDで割って滑空比なんだろう・・・なんて納得していた時期があります(@_@;;)。実際上、滑空比=揚抗比なので問題はないわけですが・・・。

だから、大気密度と滑空比の関係は、実は大気密度と揚抗比(揚力・抗力)との関係のことに他なりません。そして、揚力・抗力は航空力学の出発点でありキーャCントになります。

メ[ラーカーブ3

2006-02-06 22:04:47 | 飛行理論
最後にシンクとリフトでの最良滑空の求め方。

これもグラフの通りですが、シンクの場合は縦軸を延長して下降風の速度分を上に、リフトの場合は反対に上昇風の速度分を下に始点を取ります。その結果シンクでは速度を上げる、リフトでは速度を下げると滑空比が伸びるということになります。

以上がメ[ラーカーブの見方の概要です。これに習熟するとパラの競技などではかなり役に立ちますが、PPGは動力飛行が基本なので、あんまりシビアに考える必要はありません。ただ、メ[ラーカーブを見るとそのグライダーの基本性能が分かるので、おおよその見方だけ知っておいて下さい。

またコンディションの良い時に、自分のグライダーの実際の速度を測っトみて下さい。(風速計持って飛んでみるのも良いですが、GPSでアップウィンドとダウンウィンドの対地速度を足して2で割れば対気速度が出ます)。