歌うKANOKO

クリスタルボイス
Singer 野村佳乃子のひとりごと

真夜中12時の鐘

2009-06-09 | Weblog
地下鉄の駅へ向かって歩いていたら
どこからか時計の鐘が鳴るのが響いてきた

音のする方を見ると
服部時計店の時計が真夜中の12時を知らせていた

ああ、そうだ
ここは銀座であそこは四丁目交差点・・・そして12時なんだ

今日最後に聞いた話が気にかかって
砂時計の砂みたいに落ちて行く気持ちを味わっていた
命の強さとはかなさを思っていたところだった。


銀座へは毎週
時によっては週に何回も来ているが
意外と
ちょうど鐘が鳴る瞬間に歩いていないことの方が多いのだな・・・。とあらためて気づいた。

私は普段から時計を持ち歩いていない。
腕時計をしていた時期もあるし
気が向けばファッションで腕にはめることがあっても
子供時代、左手首に不慮の怪我をして以来
手首に何か触れるのが好きではない。

最近ではもっぱら携帯電話の液晶画面を時計代わりに使っている。
ケータイをしょっちゅうチェックしてるなんて
寂しい人みたいでやだな(笑)

それはともかくとして
時計の無い部屋に居ると
すっかり時間の流れを忘れてしまう。

昼間であれば
だんだん暗くなってきて太陽が沈むころは
「ああ、今日も一日が終わりかけている」等と認識するが
それ以外の時間帯はほとんど時の流れを忘れている

果たして人間は時計が無くても時の流れを知ることが出来るのであろうか。。

時間というのは本当に存在しているのだろうか

時の流れは本当に一定なのだろうか・・・

時間というのも謎だらけである。


銀座の中心にあって
幾千、幾万の人々に見上げられてきたであろう
服部時計店の時計は
夜の闇の中であの美しい白い塔とともに
ぼんやりと
しかしその存在感を強く放って

「人生は過ぎゆく」

と道行くわたしたちに宣告しているようであった。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿