翌年には、卒業式やその前に行われる予餞会で「贈る言葉」が歌われたと
記憶している。
思えばこの歌が、いわゆる「卒業ソング」の先駆けだったのかな。
(その前にも「翼をください」を歌っていたような気もするが)
さて外国ではどんな歌が…?
そういうことにはまったく明るくないが、
もし自分が選ぶとしたら…と想像すると、思いつくのは2曲。
一つは、James Taylor/Carole King の「You've got a friend」。
でもあまりにメジャーすぎて、動画サイトでも山ほど出てくるし、すぐ探せるし、
来年でも紹介できそうなので…。
今回はもう一つの、マイナーな方にスポットを当てたい。

Milton Nascimento(ミルトン・ナシメント)の「Travessia」。
マイナーだなんて、ホントはとんでもない。
彼は「ブラジルの歌声」と呼ばれるほど南米ではメジャーな存在だ。
写真のアルバム「Courage」は1991年ごろ購入したもので、
私はてっきりそのころか少し前くらいの録音だと勘違いしていたが、
何と1969年の発表だった… 私が2歳のときだ

オリジナルのポルトガル語のほか、
英語バージョン(タイトルは「Bridges」)もあって、
(上のCDはポルトガル語と英語の混合)
私は英語の歌詞にとても感じ入ったので、訳を少し書いてみた。
今までいくつもの橋を渡ってきた。真実の「何か」を探しながら。
大きな蜘蛛の巣みたいな鋼鉄のつり橋も、小さな木の橋も石橋もあった。
私はいつもさまよい、一人ぼっちだった。
明日にかかる橋、そして昨日から続く橋。
もう終わってほしいと祈りながら渡る、悲しみの橋もある。
空にはたくさんの色でかかった橋もあり、
どこかに「愛の橋」もあるはずと、私は思う。
川の向こう岸、はるか遠くにあの人が見える。
そして両手を差しのべてくれている。
私は呼びかける、信じればそこに橋はあると。
死ぬまで探し続けたなら、いつかきっと、きっと見つかる。
二人をつなぐ橋がかかったら、私たちは何も言わず、
陽の光の中走っていき、橋の真ん中で出会うだろう。
空にはたくさんの色でかかった橋があり、
どこかに「愛の橋」もあると、私は確かにそう思う。
これは…30年位前の映像?
この季節に旅立つのは子どもたちだけではなくて、
大人たちも、(「卒業」というのは変かも知れないが)
何かに区切りをつけたり、別れを告げたり、新たな想いを抱いたり。
そんなときの、「贈る言葉」は力になり、希望になる。
(原文と訳は上のCDのほか、ジャズボーカリスト金子晴美さんのサイトも参考にしました)