
あしかがフラワーパークには
朝の8時40分ごろ入り、2時間ゆっくり巡っても
まだお昼までには時間がある、というわけで

この公園から徒歩6~7分で行ける
世界最大級の伊萬里と鍋島の所蔵で知られる
栗田美術館へ。こちらも初めての訪問です。
地元に近いのだから、いつか、いつかと思っていて
でもフラワーパークができる前は車でしか行けないところで
今回、念願かなって嬉しい!
ここが正門。

栗田英男さんという、衆議院議員経験もある資産家が
1975年につくった美術館で、
敷地面積、なんと三万坪!

門も大きくて写真におさまらなければ

本館も大きい! 広い!
美術館、といっても建物は一つではなく

こんな風に歴史館、世界の陶芸展示館、資料館、茶室(!)まで
内部公開されているのは一部なのですが、それでもひととおりめぐるのに
2時間弱はかかりました。
ほとんど撮影禁止でしたが、OKのところだけ
ざっと紹介しますね。

海外輸出用の大壺が飾られた間。
豪華絢爛です。



ここは伊萬里の初期から全盛期にかけての
色や様式の変遷をたどれる資料館。
下に人が写り込んでしまいましたが、そのおかげで
いかにこの建物が高いか、わかるのでは。
この一番上は、昔おそらく創業者が使っていたであろう
応接間があり、

窓からの眺めはこんな感じ。
私にとってこの街は第二の故郷で、うちの隣町のような感覚なのですが
もはやここは関東平野とはいえないことが、この景色からもよくわかります。

さてここは、栗田氏の実弟、陶工家の栗田嵐嶽の
作品を集めた記念館。
生前に作品を表に出すことを嫌った方のようで、
あまり知られていないのですが

美しい藍の絵付けと優しいフォルム、細い首。

こうした、伊萬里焼が完成するまでを描いた
絵巻も残っています。
とても器用な方だったのでは……。

そして、ロックバンドのクイーンがお好きな方は
もしかしたらこの美術館は、フレディ・マーキュリーが
訪問したことで知っているかもですが

日本美術が大好きなフレディは、1986年の来日時にわざわざ
この地を訪れたそう。
なお、こちらの美術館は鍋島のコレクションも豊富なのですが
圧倒的に伊萬里の点数が多かったです。
柿右衛門様式のお皿や、珍しい瑠璃色の釉薬をかけた
深い青が印象的な器、ヨーロッパ好みの草花文様が可愛い大皿など
「ああ、ここに布団を敷いて、伊萬里に囲まれて眠りたい」などと
思ってしまうほど、ずーっと浸っていたい空間でした。
公式サイトの方にも所蔵作品の画像が少しありますので
リンクを貼っておきますね→こちらです。
花と焼物、たくさんの「美しきもの」に触れて
とても充実した休日でした。