この日は表千家不白流の佐藤香保里先生からご案内いただき

イラストレーター 岡田知子さんの展示とコラボした
ミニお茶会へ。
会場は、先生のお弟子さんが昨年開いた
和食店「粋黒(いっこく)」。
千駄木駅からほど近い路地沿い、谷根千の風情ある
一角にたたずむ、古民家を改造した店構え。
店主はあの銀座 うち山で修業されたとのことで
通常営業時には鯛茶漬けランチをいただけるそう。
今回は、客室が展示会場にアレンジされて

可愛らしい和のイラストとともに、奥にいるのが岡田さん。
琉装(沖縄の装束)のドゥジンを涼し気にお召しです。

季節柄、金魚の絵に惹かれます。

ご一緒したKKさんと、会場で一緒になった
センスの良い和小物の企画販売で活躍されている「初屋」の
初谷さんも。
佐藤先生にも何年かぶりかにお会いできて
とても嬉しかったです。
今回のお茶は

略盆点前という、屋外や海外などでのテーブルお点前にも
応用できる、お盆の上ですべてできる点前で行われました。

ホタルブクロが涼し気で、季節を感じます。
見にくいと思うのですが、花入れは駿河の竹細工で
下の方が黒くなっているのは、富士山を模しているからだそう。

お菓子は石川県の金城巻といって
能登を応援する気持ちから選んだそう。
兜をイメージした形で、中は珍しい伊予柑の餡。
あと口がさっぱりする甘さでした。
すっかりお作法を忘れてしまい、
もはや「気軽なお茶会要員」の務めすら
果たせない私でしたが、お薄の美味しさは変わらず
格別なもので、先生の優しい口ぶり、ふるまいもあいまって
心がほぐされました。
梅雨間近でも、谷根千を通る風は爽やかで
ゆったりとした時間が流れていました。