一幕見をネットでさっととり、歌舞伎を観に行くのが
何だか楽しくなってきて。
まあ天井席なんですが、歌舞伎は私にとって
特別に贅沢な時間を過ごすためのイベントというよりは
息抜きに、気軽に観劇するスタイルが性分に合っているみたい。
今月は團菊祭なんですが
(どうも私、松緑さん不足かも……)
あの威勢の良さ、きびきびした身のこなし
しばらく観ていないなあ、と。
そこで
(左上の左團次さんのお写真……寂しいですね)
夜遅いのですが今回は、四千両を観てみることに。
團も菊も出ていないのですが 当代菊五郎さんがとても力を入れている
演目だそう。
松緑さんの富蔵(主人公)は今回が初のお役目。
着ていったのは……
何も因んでいないのですが、
蒸し暑くなってきたので少しでも爽やかに、と
薄い藍染めの板締め小紋に、軽い絹裂織の八寸。
母の形見の、サンゴの帯飾りをつけて。
帯締めは道明の厳島組です。
まあまあきれいめな小紋~付け下げくらいに合う組方と、
道明さんから教えていただきました。
さて演目の方は……
あらすじはだいたい、頭に入れていたのですが
白浪も白浪、むさくるしいほど男祭り状態でした(笑)
江戸末期に起こった幕府の金蔵破り事件がモチーフなのですが
盗む場面や、捉えられる場面といったアクションシーンは一切なく
・相棒の藤十郎と盗みを画策する場面、
・盗んだ千両箱をかついで藤十郎の家にたどり着き
・二人ともハイテンションになりながら今後どうするか話をする場面、
◎母のいる富山で御用となった富蔵が籠で江戸へ下る途中の
元妻子と舅との最後の別れの場面、
・そして有名な? 牢の中の囚人たちの人間関係が描かれた場面
・最後に、死罪を申し伝えられる場面
で、◎をつけた場面が涙、涙にくれる情感豊かな演出で、
清元のしんみりした節も手伝って、私もほろりときてしまいました。
ただ、まあ華やかさは正直なくて、外国人の方もたくさんいたけれど
理解できているのかなー、楽しめているのかなーとつい
余計な気を回してしまいました。
でもまあ、私自身は、松緑さんを終始たーっぷり観られたので満足です。
梅玉さん演ずる藤十郎は小心者キャラなのでいいのですが
ちょっと元気がないように思いました。松緑さんとの声量の差が大きかったような。
みっくん、ちょっとの出番でしたがキャラがほどよく立っていて上手だなあと。
彌十郎さん、梅枝さん、安定の存在感でした。
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