偶然、着物姿の女性がフレームに入った。
一つ紋に金糸の入った帯。
そんな、ブライダルシーズンのワンシーンを横目に、
10数年~20年前のジューンブライドだった私と
Mrs.Bordeauxさん(以下Bさん)は、
2ヶ月前と同じ、南青山の「タカギ」で話に花を咲かせていた。
山本達彦さんの、水無月ライブの日。
着ていったのは、紫陽花の付け下げに西陣の名古屋。
先週の「金田中」のとき(写真右)と小物を変えてみた。
ややドレスダウンしたつもりだけど、どうかなあ。
帯揚げは強い色が欲しくて、厚地の縮緬にしたけれど、
季節的にはやはりちょっとイレギュラー。
バランスが気になったので、写真のように帯枕部分だけ絽の薄藤色を重ねてみた。
華やかな街とはいえ、
天井がそう高いわけでもないライブハウスに付け下げは・・・・・・と迷ったが、
彼の持ち歌に「紫陽花」という、
何というか、俺の背中を見て歩め的な、昭和のオトコ度100%のナンバーがあり、
まあ、そう回数着られるものでもないし、いいかな、と。
Bさんがくださった自由が丘「蜂の家」の和菓子。
口の中でほろりと溶け、とーっても美味しかった。
和三盆も紫陽花の葉かな。ありがとう!
彼女とは
「帰省したときね、15歳の頃の日記を見つけちゃって・・・・・・、
×××××なんて書いてあったの!」 「きゃー」
なんて話でも盛り上がるのだけれど、
もともとBさん、初めてお会いしたときから、着物に興味しんしん。
その話も弾んで・・・今回は、私からの、ワクワクするよな提案にも乗ってくださり、
今後が楽しみ
さて、会場に着いたら・・・・・・
震災直後にはなかった花が、ステージに戻ってきた。
薄群青と白の紫陽花だ。
おそらく山本邸の庭のもの。
直径14~5cm、決して大きくはないけれど、
整ったフォルムで瑞々しく、
ショップに並ぶような人工的な彩りではないところも
おおらかに、でも何の不足なく大事にされて育ったのだろうと感じさせる。
そんな、まっすぐにスポットライトを浴びた花姿を眺めていたら
私の着物に描かれた山紫陽花が、
生来のたくましさ故に
萼や葉がはらりと岩肌をつたい水辺に落ちるその散り際すら
誰にもその儚さを認めてもらえないような気がして、
少しかわいそうに思った。
※ライブレポはMrs.Bordeauxさんのブログへ
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達彦さんのブログ記事の中に、
ほとんど暗記しそうなほど好きな一節がある。
短くさりげない文章だけれど、梅雨のある日の心象風景がふっと広がり
不安定な天候に気合をそがれ、足踏みをしても
それはそれで良いものだ、と思えてくる。
モラルハザードかもだけど、少しの間載せておきます。
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久しぶりの快晴だった。こんな天気を皆待ち望んでいたことだろう。
そんなことを思いながら中央高速を走り続けた。
後部トランクには今朝庭で摘んだばかりの紫陽花が愛用のボーン・チャイナと共に
仲良く並んで座っている。
今回のliveは・・・(前後略)。梅雨イコール憂鬱を連想させることもあるが、
紫陽花を眺めながら、その紫がかったブルーの色彩やフォルムに清々しさや、
日頃実感することのないアジアンの自分を感じることがある。
どんよりとした曇り空に包まれ、或いはしとしとと降る雨に打たれ、
その大きめな葉にしばし宿る銀の水滴は生き急ぐ自分に涼を与え、
また明日への静かなポエムを語ってみせる。
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