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朝の光(聖書の言葉)

民数記  解説 2018.10.3

民数記 解説


  



 民数記は,

シナイからモアブの野に

至るまでの,

約40年にわたる

イスラエルの民の記録が

記されています。

 

 民数記に描かれるのは

荒野を旅するイスラエルですが,

それは約束の地へ戻っていく

神の民の姿でもあるのです。

 

民数記は全体として,

約束の途上にある

イスラエルの不信仰に対する,

神の忍耐と忠実さを

縦糸としています。

 

 

 

アロンの祭司職

 

(民数記3:10)


「あなたはアロンと

その子らを監督して,

その祭司職を厳守させなさい。

ほかの者が

その務めをしようとするならば

死刑に処せられる。」

 

新約聖書では,

イエス・キリストが

永遠の大祭司です。

 

(へブル3:1)

「天の召しにあずかっている

聖なる兄弟たちよ。

あなたがたは,

わたしたちが告白する

信仰の使者また

大祭司なるイエスを,

思いみるべきである。」

 

 (へブル4:14)

「わたしたちには,

もろもろの天をとおって行かれた

大祭司なる神の子イエスが

いますのであるから,

わたしたちの告白する信仰を

かたく守ろうではないか。」

 

 

「アロンの祝福」


 (民数記6:24-26)


「主があなたを祝福し,

あなたを守られますように。

主が御顔をあなたに照らし,

あなたを恵まれますように。

主が御顔をあなたに向け,

あなたに平安を

与えられますように。」


 

ユダヤ教では,

「アロンの祝福」

と呼ばれています。

 

祭司が祝祷(しゅくとう)

するときに使われましたわれました。

 

「主」が三回

繰り返されているのは,

三位一体の神の祝祷に

通じるとも言われます。

 

次のパウロの祝祷に通じます。


 (2コリント13:13)

「主イエス・キリストの恵み,

神の愛,聖霊の交わりが,

あなたがたすべてとともに

ありますように。」


 

 

 

カナンの地に入る前に

12人の斥侯を送ります。

 

12人の斥候

 

(民数記13:25-29)


「四十日がたって,

彼らは

その地の偵察から

帰って来た。

そして,

ただちに

パランの荒野のカデシュにいる

モーセとアロンおよびイスラエルの

全会衆のところに行き,

ふたりと全会衆に報告をして,

彼らにその地のくだものを見せた。

彼らはモーセに告げて言った。

『私たちは,

あなたがお遣わしになった

地に行きました。

そこには

まことに乳と蜜が流れています。

そしてこれがそこのくだものです。

しかし,その地に住む民は力強く,

その町々は城壁を持ち,

非常に大きく,

そのうえ,

私たちは

そこでアナクの子孫を見ました。

ネゲブの地方には

アマレク人が住み,

山地にはヘテ人,エブス人,

エモリ人が住んでおり,

海岸とヨルダンの川岸には

カナン人が住んでいます。』」

 


イスラエルの会衆は,

 カナンの地に派遣された

12人の斥候の報告を聞きます。


会衆派は,

約束の地の住民は巨大で,

とても攻めることはできないと,

不信仰におちいります。

 

イスラエルの民は不信仰によって,

38年間

荒野をさまようことになります。

 

 

 

 

ヨシュアとカレブ

 

(民数記13:30,31)


「そのとき,

カレブがモーセの前で,

民を静めて言った。

『私たちはぜひとも,

上って行って,そこを占領しよう。

必ずそれができるから。』

しかし,彼といっしょに

上って行った者たちは言った。

『私たちはあの民のところに

攻め上れない。

あの民は私たちより強いから。』」

 

 

 

ヨシュアとカレブへの約束

 

(民数記14:29,30)


「この荒野であなたがたは

死体となって倒れる。

わたしにつぶやいた者で,

二十歳以上の登録され

数えられた者たちは

みな倒れて死ぬ。

ただエフネの子カレブと,

ヌンの子ヨシュアのほかは,

あなたがたを住まわせると

わたしが誓った地に,

だれも

決してはいることはできない。」

 


ヨシュアとカレブは

約束の地に入ります。


 

 


 

(民数記15:41 口語訳)


「わたしはあなたがたの神,

主であって,

あなたがたの神となるために,

あなたがたをエジプトの国から

導き出した者である。

わたしはあなたがたの神,

主である」。


 


 

燃える蛇

 

(民数記21:7-9)


「民はモーセのもとに来て言った。

『わたしたちは

主とあなたを非難して,

罪を犯しました。

主に祈って,

わたしたちから

蛇を取り除いてください。』

モーセは民のために主に祈った。

主はモーセに言われた。

『あなたは炎の蛇を造り,

旗竿の先に掲げよ。

蛇にかまれた者が

それを見上げれば,

命を得る。』

モーセは青銅で一つの蛇を造り,

旗竿の先に掲げた。

蛇が人をかんでも,

その人が青銅の蛇を仰ぐと,

命を得た。」

 

パレスチナには,

今日でも多くの毒蛇が

生息しています。

 

神はモーセに,

人々が仰ぎ見るべき対象として

「青銅の蛇」を鋳造するように

命じました。

 

そして,それを仰ぎ見た者は,

急死を免れることが出来ました。

 

古代において,

蛇はしばしば神格化され,

いやしの力を持つものと

考えられました。

 

しかし,

この出来事において

死の毒をいやす力の源は,

金属で作った蛇ではなく,

神ご自身です。


その効果を引き出すのは,

ただ主を見上げる信仰でした。

 

出エジプト記15:26に,

神のいやしの力を述べる

有名な箇所があります。


 

(出エジプト15:26口語訳)


「言われた,

『あなたが,もしあなたの神,

主の声に良く聞き従い,

その目に

正しいと見られることを行い,

その戒めに耳を傾け,

すべての定めを守るならば,

わたしは,

かつてエジプトびとに下した病を

一つもあなたに下さないであろう。

わたしは主であって,

あなたをいやすものである』」。

 

☆彡


イエス・キリストは,

次のように言います。 

 

(ヨハネ3:14-16)


「モーセが

荒野で蛇を上げたように,

人の子もまた

上げられなければなりません。

それは,信じる者がみな,

人の子にあって

永遠のいのちを持つためです。」

神は,実に,

そのひとり子を

お与えになったほどに,

世を愛された。

それは御子を信じる者が,

ひとりとして滅びることなく,

永遠のいのちを持つためである。」

 

 

ヨシュア,

モーセの後継者として任命

 

(民数記27:18)


「主はモーセに仰せられた。

『あなたは神の霊の宿っている人,

ヌンの子ヨシュアを取り,

あなたの手を彼の上に置け。』」

 

ヨシュアは,

イスラエルの40年の荒野での

放浪の終りに,

祭司と会衆の前で

モーセの後継者として

任命されました。


(民数記27:16-23)

(申命記1:38)

 

 

 

40年間,荒野にさまよう

 

カナンの地に入ることを恐れた

イスラエルの民は,

荒野にとどまります。

 

(民数記32:10-15) 


「その日,主は激しく憤り,

誓って言われた。

 『エジプトから出て来た者のうち

二十歳以上の者は,

一人として,わたしがアブラハム,

イサク,ヤコブに誓った土地に

入らせない。

わたしに

従いとおさなかったからである。

ただし,

ケナズ人エフネの子カレブと

ヌンの子ヨシュアは別だ。

彼らは主に

従いとおしたからである。』

主はイスラエルに対して

激しく怒り,

四十年にわたり,

彼らを荒れ野にさまよわせられ,

主が悪と見なされることを

行った世代の者は

ことごとく死に絶えた。

それなのに,

罪人であるあなたたちが

父に代わって立ち上がり,

またもや主の激しい怒りを

イスラエルの上に招こうとする。

もし,

あなたたちが主に背くならば,

主はまたもや,

この民を

荒れ野に置き去りになさり,

あなたたちがこの民全体を

滅ぼすことになるであろう。」

 

神を信じていた

カレブとヨシュアは,

カナンの地に

入ることができました。


ここが,

民数記の重要な教えです。

 

 

 

(民数記32:13 口語訳)


「主はこのように

イスラエルにむかって怒りを発し,

彼らを四十年のあいだ

荒野にさまよわされたので,

主の前に悪を行った

その世代の人々は,

ついにみな滅びた。」




 

 

 2018-10-03


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