海の手六甲から(ゆらぎの日記)

資産運用のことや、時々の時評などについて紹介します。また、これまで通り気に入った写真の紹介も。

天上の宴(うたげ)

2016年01月26日 | Weblog
あちこちで大雪のニュースを聞いている昨今、読売新聞のコラム「編集手帳」に次にような文が載っていた。

 ”長い暗闇を抜けて冬菊の咲いた日、九州の故郷に雪が舞った。

     <天上に宴ありとや雪やまず> (上村占魚)

雲の上では、賑やかに神々が宴をはって賑やかに楽しんでいるのだろう、そのうれしさに雪でも降らしているのか・・。楽しい句である。この占魚という人は虚子に師事しているが、のちにホトトギスが世襲となったことに抵抗感を示して、独立した。なかなか趣のある句が少なからずある。

  大初日海はなれんとしてゆらぐ
  水よりも風澄む日なり花さびた
 
  洗ひ大根白き青さに積みあぐる
  日記には書かず心にあたたかし
  すぐやみしことも初秋の雨らしき


そして雪のことを考えていたら中谷宇吉郎の言葉が思い出された。


 ”雪は天からの手紙である