東証プライム上場企業に対し、英文開示促進の動きがあるという記事。
「東京証券取引所で実質最上位「プライム」の上場企業に対し、有価証券報告書の英文開示を求める声が強まっている。現状は約1割にとどまっており、海外投資家にはかねて不満がある。有報は財務や事業内容などの詳細な情報が盛り込まれ、企業分析に欠かせない。金融庁は段階的な義務化も視野に入れており、海外マネーを呼び込みたい考えだ。」
首相がわざわざロンドンのシティで「キシダに投資を!」と演説したぐらいですから、英文開示を進めないわけにはいかないでしょう。金融庁は当然忖度するはずです。
現状は...
「投資家の要望に比べ、現実はかけ離れている。プライム市場への移行を選択した企業のうち、21年末時点での有報の英文開示(予定も含む)は14%(260社)。決算短信の73%(1348社)や株主総会の招集通知の71%(1313社)に比べて低い。東証は英文開示を促してきたが、分量が膨大で開示負担の重い有報については進展がみられない。」
有報の提出時期も問題になっているそうです。
「世界の機関投資家が集まる組織「国際コーポレート・ガバナンス・ネットワーク(ICGN)」はかねて、東証1部上場企業に対して株主総会前までに英文の有報を発行すべきだと指摘してきた。株主総会後に有報が発行される現状の慣行のまま英文開示されても、その年の議決権行使には役立たないためだ。」
日経記事中でふれている金融庁のディスクロージャー・ワーキンググループの会議資料はこちらから(この回は四半期開示見直しがメインでしたが)。
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