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会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

コロナがあぶり出す「非財務」の重み 保証業務に商機(日経より)

コロナがあぶり出す「非財務」の重み 保証業務に商機 監査新常態(下)(記事冒頭のみ)

「監査新常態」という日経連載の第3回(最終回)です。非財務情報のコンサルや保証業務を取り上げています。

「監査法人が企業監査とは畑違いの「非財務」情報を新たな収益源にしつつある。コロナ禍で財務指標だけでは分からなかった経営リスクがあぶり出され、持続的な成長に向けたESG(環境・社会・企業統治)への取り組みなどが企業価値を左右するようになった。新分野の情報の信頼性をいかに保証するか。監査で培った手法を武器に顧客の囲い込みに動く。」

「企業が公表する非財務情報の数値を高めるためのコンサル業務や、確かさを証明する保証が監査法人に新たな商機をもたらしている。」

・EYジャパンの「LTV推進室」では、幅広いステークホルダーに長期的に価値を提供できるよう支援するコンサル事業を行っている。担当者約100人、依頼は受託能力の3倍。

・日経平均株価の構成銘柄では非財務情報を開示している企業のうち保証を受けている企業の比率が61%(5年間で2倍)。

・KPMGジャパンでも非財務の業務を拡大している。

・ESGの格付け機関は第三者の保証があることを企業評価の主要項目の一つにしている。企業がESGの取り組みをアピールしたいなら、事実上、審査機関の保証が必須になりつつある。今後10年で需要が現在の5~10倍になる(大手監査法人コメント)。

・非財務情報の開示基準は乱立

・保証は資格不要で、他業種からの参入相次ぐ。監査法人系は6割程度のシェア、ISO審査機関も4割ほど。監査法人系は保証費用も高い。

・「監査で培った質の高い保証で他社と勝負する」(KPMGあずさサステナビリティ代表取締役コメント)

といった内容です。

「非財務情報の数値を高めるためのコンサル業務」とその数値の「保証業務」を同時にできるのかは、問題がありそうです。たぶん、会計監査よりは緩いのでしょう。

また、監査法人で保証業務をやる場合は、会計士協会の定めたルールなどに従わなければならず、面倒です。監査法人「系」なら特に縛りがなく比較的自由にできるのでしょう。そもそも、監査法人が財務情報以外の分野でどこまで優位性があるのかは疑問です。基本的には、他業種と同じ条件で競争することになるのでしょう。ただ、開示情報ということでワンストップで対応できるのが強みなのかもしれません。
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