会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

MTGの18年10月~19年3月期、57億円の経常赤字に 不適切会計受け修正 (日経より)

MTGの18年10月~19年3月期、57億円の経常赤字に 不適切会計受け修正

東証マザーズ上場のMTGが、2019年9月期の第2四半期の四半期報告書をようやく提出したという記事 。大赤字になったそうです。

「トレーニング機器「シックスパッド」などを販売するMTGは12日、不適切会計の影響で遅れていた2019年1~3月期の四半期報告書を関東財務局に提出した。会計処理を修正した結果、18年10月~19年3月期の連結最終損益は5300万円の黒字から一転、57億円の赤字(前年同期は37億円の黒字)になった。」

いったん決算発表まで行っていますが、中国子会社における会計不正疑惑が浮上して、ストップしていました。

MTGの19年9月期、最終赤字85億円に 不適切会計受け(日経)

「MTGでは中国子会社が美容ローラー「リファ」などの販売と同時に売り上げを計上していたが、監査法人は実際に商品が顧客に売れた段階で計上すべきだったと指摘。第三者委員会も会計処理は不適切だったと認定した。」

監査人はトーマツです。

シックスパッドのMTG、市場で経営不安広まる…美顔器「ReFa」依存経営が行き詰まり(Business Journal)

「2019年9月期の業績修正に関する説明資料によると、美顔器リファの売り上げの40%が中国向けだ。中国では経済成長率に伴って所得が増加してきた。人々がより多くのお金を手にし、より良いもの、より良い生活、美容、健康を手に入れようとするのは当然だ。MTGは超有名人を広告塔に起用して自社製品の性能などをアピールすることで、中国の需要を取り込むことには成功した。

ただ、中国政府の規制強化により、MTGが中国事業で収益を稼ぎ、高い成長を続けていくことは難しくなっている。1月、中国政府は電子商取引(EC)法を施行した。この法律は、中国人ブローカーが転売を目的に商品を購入する“代理購買”の取り締まりを目指している。」

会社のプレスリリース(調査報告書も)。

第三者委員会の調査報告書公表及び今後の対応に関するお知らせ(MTG)(PDFファイル)

報告書は90ページほどあります。

「トーマツへの虚偽説明の経緯」という項目が設けられ、トーマツからの質問(第2四半期のレビューでのもの)に対する苦し紛れの説明と、その後の経緯について書いています(54ページ~)(そのほかに37ページでもふれている)。

そのうちの一部。4月30日に虚偽説明を行った後の話です。



過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度の決算短信等の訂正に関するお知らせ(MTG)(PDFファイル)

訂正の影響は...



金商法上の書類としては、第1四半期が悪質な虚偽記載といえそうです。

第2四半期で見ると、売上高60億円の訂正に対し、営業利益50億円の訂正ですから、すごい利益率です。

当サイトの関連記事(MTG関連)
その2(同上)
その3(同上)
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「不正経理」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事