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東京衡機、限定付き適正意見に 子会社で不正 (日経より)

東京衡機、限定付き適正意見に 子会社で不正

東証2部上場の東京衡機が、連結財務諸表の監査意見が「限定付き適正意見」になったと発表したという記事。過年度決算(2017年2月期)(第3四半期と本決算)の訂正を行ったようですが、その監査(四半期レビュー)報告書と、2018年2月期の第1四半期が対象のようです。

「中国の子会社で発生した不適切な経費使用を受け、仕掛品残高の算出ができなくなり、推計で財務諸表を作成したため。」

平成 30 年 2 月期第1四半期決算短信の公表および平成 30 年 2 月期第1四半期報告書の提出
ならびに過年度の決算短信等の訂正版の公表および過年度の有価証券報告書等の訂正報告書
の提出に関するお知らせ
(東京衡機)(PDFファイル)

訂正の影響は純資産ベースで2億円程度です。

訂正有価証券報告書(2017年2月期)の監査報告書より。

「限定付適正意見の根拠

追加情報に記載されているとおり、中国の連結子会社である無錫三和塑料製品有限公司の当連結会計年度末における仕掛品計上に係る証憑の一部を確認することができなかった。そのため、当監査法人は、当連結会計年度末の連結財務諸表に含まれている同社の仕掛品40,917千円について、十分かつ適切な監査証拠を入手することができなかった。

したがって、当監査法人は、この金額に修正が必要となるかどうかについて判断することができなかった。」

追加情報の注記より。

「当社は、中国の連結子会社である無錫三和塑料製品有限公司の当連結会計年度末における仕掛品の計上に関する調査を実施してまいりましたが、仕掛品計上に係る証憑の一部を確認することができませんでした。このため、同社において2013年度から2015年度の製造原価と仕掛品残高との比率を、2016年12月の製造原価に乗じて仕掛品の残高を推計したうえで、当連結会計年度末の連結財務諸表を作成しております。

なお、当連結会計年度末における仕掛品残高には、同社に係る以下のものが含まれております。
仕掛品 40,917千円」

当期純損失約50百万円、純資産約14億円なので、40百万円の仕掛品というのはそれなりに重要性があるのでしょう。

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