雑誌FACTAの6月号でソフトバンクの会計を取り上げています。
「ソフトバンクの連結財政状態計算書(連結貸借対照表)には、「のれん」4兆円と「無形資産」7兆円が資産計上されており、その合計11兆円は連結総資産25兆円の44%を占める。また、負債の中の最大項目は有利子負債の15兆円で、これが連結総負債20兆円の75%を占めている。企業会計は、このようにけたたましい貸借対照表の出現を想定していない。」
冒頭しか読んでいないので、中身の紹介はできませんが、FACTAのサイトに掲載されている、FACTAの質問状とそれに対するソフトバンクの回答が、会計的に興味深い論点を含んでいます。
会計スキャン ソフトバンクへの質問と回答(全文)(PDFファイル)
アーム社の減損テストの方法について質問していますが、キャッシュフローの見積期間が非常に長いのだそうです。
「御社は、アームの減損テストの方法として、今後 10 年分の事業計画を基礎としたキャッシュフローの見積を採用しています。また、その後の事業年度については、 10 年超のキャッシュフローについて、11 年目は 19%、12 年は 10%の成長率と仮定し、13 年目以降は2%の成長率で逓増すると仮定しています と有価証券報告書に記載しています。そこで、アームの減損テストの手法についてお伺いします。」
実質12年間分見積もって、その後はターミナル・バリューとして保守的な見積りにしているということのようです。IFRSの規定に反しているように見えますが、会社側は、これは、見積期間が制限されている使用価値ではなく、公正価値を使っているのだと回答しています。
FACTAへの反論ということではないのでしょうが、こういう記事も...
ソフトバンクの“金庫番”が語る「借金は悪と考える未熟な日本」(DOL)
「15兆円というとんでもない額の借金を抱えるソフトバンクグループは批判にさらされることも多い。同社の財務戦略を担当する金庫番が、日本人の借金観に対する思いや適正な水準などを明かした。」
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