2月3日に開催された企業会計基準委員会の「IFRSのエンドースメントに関する作業部会」第8回会議の模様を伝える記事。
「半年にわたる議論を整理した上で今後の作業の方向性を示した」のだそうです。
検討項目を眺めてみると、IASBとASBJでそれぞれ何年もかけて検討した基準ばかりで、これを短い期間で、どちらかを選ぶ、あるいは折衷案を出すというのはたいへんそうです。もちろん、J-IFRSという以上は、IFRSをそのまま取り込む部分が多いとは思いますが、日本の基準設定主体として譲れない部分もあるのでしょう。
今後の進め方について、基本的な姿勢に関するやり取りもあったようです。
「ASBJの案について、部会の委員からは基本的な議論の姿勢に関する意見や質問が多かった。エンドースメントされたIFRSを策定する際は、「日本におけるIFRS任意適用の積み上げを支援」「“あるべきIFRS”として、IASBに対して意見発信」「世界的な金融危機への対応」「国際的に合理的に説明できる」といった要件を満たす必要がある。「これらに全て対応するのは不可能ではないか。プライオリティー付けをどう考えていけばよいか」との質問が委員から出た。
これに対し、ASBJの西川郁生委員長は「『適用を容易にする』ことと『国際的な意見発信』とは完全に両立するわけではない」としつつ、「この段階でどちらかをあきらめる、という話ではない」とした。「大事な部分について、両方ともカバーすることは可能ではないか。目指すのは、ピュアIFRS(IFRSそのもの)よりも適用しやすく、日本の考え方も入っているという基準。合格ラインをどこに置くかによるが、委員の方々が持っている知見と情報で、ある程度達成できると思う」と西川委員長は話す。」
記事の見出しになっている「当期純利益」や「のれんの非償却」は次回以降の検討だそうです。
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