会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

オリンパスが敗訴-ウッドフォード元社長の年金巡る英訴訟で(ブルームバーグより)

オリンパスが敗訴-ウッドフォード元社長の年金巡る英訴訟で

オリンパスが、元社長への年金支給を阻止するために英国で起こした訴訟で敗訴したという記事。

「オリンパスは、マイケル・ウッドフォード元社長への年金支給を阻止するために英国で起こした訴訟で敗訴した。ウッドフォード氏は不正会計や粉飾を告発した後、2011年に社長を解任され、12年に和解していた。

オリンパスの英子会社キーメッドはウッドフォード氏と元同僚ポール・ヒルマン氏を相手取った訴訟をロンドンの裁判所に提起した。訴えによると、これら2人の幹部が年金を増やそうと共謀し、その計画を取締役会から隠そうとした。ウッドフォード氏の年金額は約6500万ポンド(約96億円)という。」

ウッドフォード氏は、この英子会社で長く勤務し、社長や会長まで勤めた(その後オリンパスの執行役員、最終的には社長に抜擢された)ようですから、年金が億単位になっても不思議ではありませんが、2人で96億円というのは、ちょっと大きな金額のような気もします。

訴訟自体は、内部告発者であったウッドフォード氏への嫌がらせだったのかもしれませんが...。

この件に関して、オリンパスからプレスリリース等は出ていない模様です。

この年金の会計処理はどうなっているのでしょう。

記事原文。

Olympus Loses Bid to Revoke Ex-CEO's $84 Million Pension(ブルームバーグ)

被告による不誠実・不適切な行為の証拠はなかったと判事は述べています。いくつかのミスはあったが、たいしたことはないと判断したようです。

Judge Marcus Smith wrote that there wasn’t evidence of dishonest or improper conduct by the defendants. While the pair made some mistakes, Smith said they were merely instances of busy people in a busy company making errors.

逆に、ウッドフォード氏のことを、パワフルで決断力のあるビジネスマンだと褒め称えるようなコメントを判決文で述べているそうです。

In the judgment, Smith praised Woodford, describing him as a “forceful and articulate witness,” who was “obviously a powerful and decisive businessman.” Keymed benefited from Woodford’s ruthlessness and determination, qualities that the ex-CEO also used to help himself, the judge wrote. And there is nothing wrong with that, the judge found.

オリンパスが恥の上塗りをしたという裁判結果だったようです。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事