会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

米シリコンバレー銀行が経営破綻、リーマン以降で最大…利上げで貸出先の資金繰り悪化(読売より)

米シリコンバレー銀行が経営破綻、リーマン以降で最大…利上げで貸出先の資金繰り悪化

米国のシリコンバレー銀行という銀行が経営破綻したという記事。「リーマン・ショック以降で最大の米銀破綻」とのことです。

「同行はテック企業が集積するシリコンバレーなどのスタートアップ(新興企業)を主な貸出先とし、22年末の総資産は2090億ドル(約28兆円)。日本の大手地銀グループに匹敵する規模だ。

米連邦準備制度理事会(FRB)の急速な利上げによって取引先の新興企業の資金繰りが悪化したことに伴い、預金額が減少した。保有する有価証券の含み損も発生し、市場からの信用不安を招いた。」

シリコンバレー銀行破綻、金融危機以来最大 加州当局が閉鎖命令(ロイター)

「米カリフォルニア州の銀行規制当局は10日、米金融持ち株会社SVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー銀行を閉鎖した。金融危機以降で最大の米銀破綻となり、株式市場では世界的に銀行株が売られ、巨額の時価総額が吹き飛んだ。」

米銀行株の下げ止まらず シリコンバレー銀行破綻で動揺(日経)

「カリフォルニア州地盤の銀行持ち株会社パックウェスト・バンコープ株は10日、前日比38%下落し、ファースト・リパブリック・バンク株も15%安となった。両銘柄は前日にも2割前後下落していた。市場が不安視しているのはテクノロジー業界との取引関係の深さだ。

パックウェストの開示資料によると2022年末時点でベンチャー関連から受け入れている預金は全体の3分の1を占めた。ファースト・リパブリックはVCや未公開株ファンド向けの融資が企業向け融資額全体の6割弱だった。シリコンバレー銀の破綻の引き金を引いたのはテック企業やVCの預金引き揚げだったことから、余波の広がりを株式市場は警戒する。」

SVB傘下シリコンバレー銀破綻、市場に走る動揺(WSJ)

利上げによる債券価格下落の影響が大きかったようです。

「SVBが抱える問題の発端は、コロナ禍で流れ込んだ大量のマネーだ。SVBはその資金を元手に米長期債を購入したが、金利上昇に伴い債券価格が下落した。

今年に入って予想以上のスピードで顧客が預金を引き揚げ始めると、SVBは保有していた一部の有価証券を売却せざるを得なくなり、損失を計上。これが9日の米株市場でSVB株の急落を招いた。さらに、一部のVC投資家がスタートアップ企業に対してSVBから資金を引き揚げるよう助言しており、取り付け騒ぎへの懸念が高まった。

シリコンバレー銀行が8日に緊急の増資計画を発表する前から、投資家はすでに神経をとがらせていた。大手銀行の2022年10-12月期(第4四半期)決算は景気後退(リセッション)を見込んだ悲観的な内容だった。そこに、暗号資産(仮想通貨)を扱うシルバーゲート銀行の親会社、米シルバーゲート・キャピタルが事業閉鎖を発表したことで、懸念が一気に高まった。」

そのシルバーゲート銀行の事業閉鎖について。

仮想通貨のシルバーゲート銀行が事業閉鎖、FTX破綻の余波で(Foebes)

仮想通貨(暗号資産)分野に注力し、苦境に陥ったシルバーゲート銀行の持ち株会社の「シルバーゲート・キャピタル」は3月8日、銀行業務を終了し、任意清算に踏み切ると発表した。」

「1988年に設立されたシルバーゲートは、仮想通貨ブームの初期にこの分野に参入し、2020年9月時点で21億ドル相当の仮想通貨を保有していた。しかし、1月5日の四半期報告書で同社は、昨年9月から12月にかけて約81億ドルが顧客によって引き出されたことを認め、株価を40%急落させていた。資金の引き出しの多くは、大手取引所のFTXの破綻と同時期に起こっていた。

さらに、先週提出した規制当局への報告書で同社は「資本が十分でない」と述べ、株価は3月1日から3日の間に57%下落した。シルバーゲートは先週、全体の約40%にあたる約200人の従業員を解雇する計画を発表していた。

シルバーゲートは、FTXとその姉妹会社のアラメダ・リサーチとの取引に関して司法省からの調査を受けている。しかし、ブルームバーグによると同社は、詐欺や不正行為で訴えられてはいないという。」

こじつけると、仮想通貨のせいで銀行が2つつぶれた?

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