東京証券取引所が東芝の株式について、「特設注意市場銘柄」の指定を12日付で解除するという記事。
「東京証券取引所は11日、東芝の株式について、内部管理体制に問題があることを知らせる「特設注意市場銘柄」の指定を12日付で解除すると発表した。不正会計問題を受けて平成27年9月に指定されたが、約2年1カ月で解除となった。」
「東証から審査を委託された日本取引所自主規制法人が11日に理事会を開催。7人の理事は賛成6、反対1で指定解除を議決した。」
こちらは自主規制法人理事長(元金融庁長官)の記者会見での発言など。
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東芝上場維持への特例措置には否定的=自主規制・佐藤理事長(ロイター)
「この日の会見で、佐藤理事長は東芝の経営陣、企業統治の構造、社員の意識それぞれに根深く存在していた「3層にわたる問題」が、ずさんな経営判断プロセス、不適切な会計処理、粗雑な開示体制、脆弱な海外子会社管理として表面化したと結論づけた。
東芝は特注銘柄の指定解除に向け、社外取締役のみで構成する指名委員会の設置、取締役会における社外取締役の比率引き上げ、子会社に関するリスク情報の収集強化などの改革を実施。これを評価し、自主規制法人は特注解除を決めた。
審査の過程で、自主規制法人は歴代経営陣を含む延べ数百名に上る東芝の役員、社員や数十名の社外関係者から聞き取りを行なう一方、東芝の主要拠点の実地調査、取締役会議事録など社内資料の確認や東芝を担当した新旧監査法人への調査も行った。11日の臨時理事会での議決の結果、6対1で解除が決まったという。」
「自主規制法人は、四半期報告書や有価証券報告書の提出が遅れた経緯も調査したが、「東芝において内部管理体制上の決定的な問題はなかった」(佐藤理事長)という。また、PwCあらた監査法人が東芝の2017年3月期の有報に限定付適正意見を出したことについては「監査結果そのものについて、是非を判断する立場にない」(同)とした。」
会計監査人が監査報告書で東芝は粉飾決算だといっているのに、それが正しい指摘なのかを判断しようともしないというのは、上場会社を監督する立場として無責任というしかありません。
特設注意市場銘柄の指定解除及び監理銘柄(審査中)の指定解除:(株)東芝(東証)
「(注)監査意見を巡る一連の事象との関連においても同社の会計報告体制を確認しましたが、重要な不備があったとは認められませんでした。」
2016年3月期と2017年3月期の決算そのものに虚偽記載がなかったのかどうかは調べないのでしょうか。
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