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会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

中国「AAA社債」デフォルト、不正容疑で当局介入(東洋経済より)

中国「AAA社債」デフォルト、不正容疑で当局介入
国有大手の永煤集団、財務諸表を違法に改竄か


中国河南省の永城煤電控股集団(永煤集団)という会社が発行した社債が、デフォルトを起こして問題になっているという記事。不正行為の疑いで当局が調査を始めたそうです。会計事務所も調べられています。

「11月27日夜、中国証券監督管理委員会 (証監会)は永煤集団および監査法人の希格瑪会計事務所を証券法違反などの容疑で立件・調査すると発表した。中国国務院金融安定発展委員会の「不正は一切容赦しない」という方針に基づき、関係部門と協力して厳しく取り調べる。

当局介入の引き金となった額面10億元(約159億円)の超短期社債「20永煤SCP003」のデフォルトは、中国の債券市場に大きな衝撃を与えた。永煤集団は償還期限の11月10日に「元利の支払いができない」と唐突に発表。」

9月末時点では多額のキャッシュを計上していたそうです。これが水増し計上された金額だとしたら、ワイヤーカードにも負けない大スキャンダルです。

「市場関係者の疑心暗鬼を招いた最大の要因は、永煤集団がデフォルトの20日前にも中期社債を発行したばかりで、その目論見書で開示した財務諸表には十分な資金が計上されていたことだ。

財務諸表によれば、同社には2020年9月末時点で328億2100万元(約5205億円)の現金および現金等価物があった。また、格付け会社の中債資信評估は「永煤集団の石炭事業は月間10億元を超える営業キャッシュフローを生み出しており、短期的な流動性は良好」との評価を付与していた。これらが事実なら、10億元程度の支払いは何ら問題ないはずだったのだ。」

幅広い容疑がかかっているようです。その中には粉飾決算(財務諸表の改竄)も含まれています。

「関係者に対する財新記者の取材によれば、永煤集団には債務の踏み倒し、自社の社債を担保にした銀行借入、詐欺、市場操縦、不適切なデューデリジェンス(投資のリスクやリターンの適正評価手続き)、財務諸表の改竄、虚偽の格付け、ウソの情報開示など、多数の違法行為の嫌疑がかかっているという。」

中国、永城煤電のデフォルト巡り引受3行に調査拡大(11月20日)(ロイター)

「調査対象になるのは興業銀行601166.SSと中国光大銀行601818.SS、中原銀行1216.HK。3行は永城煤電の債券発行に関わった。」

「NAFMIIは、希格瑪会計士事務所と中誠信国際信用評級も規則違反の疑いがあるとした。」

この会計士事務所を検索しました。これかどうかはわかりません。中国語のページだけなので、大手・準大手の国際ネットワークには加盟していないのかもしれません。

http://www.xigema.com/
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