りそな銀行に対する業務委託料など約216億円を滞納していた独立行政法人日本スポーツ振興センター(サッカーくじを運営)に対し、文部科学省が未払い金返済を目的とした長期借り入れを認可したという記事。
滞納していた216億円はいったいどのように会計処理をしていたのでしょうか(未払金に計上していなければ粉飾)。また、支払期限を越えたこれほど多額の債務について、継続企業の前提に関する注記をする必要はなかったのでしょうか。
平成16年度の監査報告書をみると無限定適正意見が出ています(ゴーイングコンサーンについてもふれていない)。平成17年度の財務諸表と監査報告書は、まだ開示されていません。
独立監査人の監査報告書(PDFファイル)
(前にも書きましたが、この独立行政法人のホームページでは、監査報告書だけが開示されており、その対象となる財務諸表は一部しか開示されていません。例えば、貸借対照表は開示されておらず財政状態はまったくわからない状態です。監査報告書は財務諸表に信頼性を与えるものですから、監査報告書だけ開示しても意味はなく、開示するのであれば、対象となるフルセットの財務諸表と一緒に開示すべきです。監査報告書のお墨付きだけ利用するというこのような行為を、監査人はクライアントに許すべきではありません。)
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