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Late/poni poni

日々の出来事を書きつつ、アニメやゲーム、アニソンの感想の方が多くを占めると思います。

神無月の巫女 OP 「Re-sublimity」  -究極の疾走感-

2006-07-29 11:07:47 | アニソン・ゲームソング
「Re-sublimity」

唄:  KOTOKO
作詞: KOTOKO
作曲: 高瀬一矢
編曲: 高瀬一矢







アニメ「神無月の巫女」のOP「Re-sublimity」を手がけているのは、ゲームソングでおなじみの知れた「I've サウンド」であり、歌い手もKOTOKOとなっている。
このようにゲームだけでなく時々アニメ主題歌にも進出している・・・とは知らなかった。




この曲の一つの大きなポイントとなっているのはサビに入ると同時に見せる転調である。

調で言うなら初めはFマイナーからサビでB♭マイナーに転調する。
この二つの調は五度圏内、専門的に言えばB♭マイナーはFマイナーの「下属調」と呼ばれており、要はこの二つの調は繋げやすいので、この完全四度飛ぶ転調は比較的良く見る。



基本的に転調をする場合はある程度歌詞と歌詞の間を空ける、いわば「タメ」をつくり、そしてサビで爆発させるものが多いが、この「Re-sublimity」においてはそれは該当せず、Bパートからサビに入るまで駆け抜けながら僅かにタメがあったかと思うとそのまま一気に転調をするようになっている。
少しでも不自然な転調であればそんな事をしたら悲惨なことになるが、この曲の場合は絶妙のコード進行で流れていくので見事にな色彩を放っている。

コードでいうなら E♭メジャー→Fメジャー→(サビ)F♯メジャー となっており、この流れるような運びは非常に美しいものである。
I’veの曲は多く転調するが、そのほとんどがうまく決まっている。今回の曲も文句なしに決まっており、しかもほとんどタメなしで一気に流れていくというオマケ付きである。
私は実を言うとタメがある方が好きだが・・・この曲の場合はそんなことは関係ない・・・。


全体的にサイバー調で、長めの前奏からテンポの良い歌が始まりそして最後まで一気に駆け抜けていくこの疾走感は素晴らしいものである。

歌い手は相当の技量が必要になるが、KOTOKOは見事に歌いこなしておりサビの最後の高音なんかはかなり凄い。女性で高音のFが裏声ではなく出せる人はそうは見たことがなかった。


OPとして見ても曲の展開と場面の展開がうまく一致している。

だが、最も重要なサビに入ったところに少々問題があるように思う。
折角曲の方は見事な流れでサビに入っていくのに、映像の方はサビに入った瞬間静止画(オロチの面々の紹介)の連続になっている。

このことは個人的に非常に惜しい。サビで盛り上がると同時に映像の方も最高潮に熱い映像を流し、視覚と聴覚両方で魅入るようなものにしてほしかった。
それ以外はかなり映像と音楽がマッチしており、サビに入る直前は千歌音と姫子が戦うシーンが一瞬入り、良い具合に盛り上がっていくのだが・・・本当に惜しい。





とはいえ、やはりさすがはI'veというべきか、アニメオープニングにおいても優れた作品を残してくれた。



「沈む月の迷い 存在は確かに 今ここに 

 待っているのに 涙などもう流さない ただ抱き合える瞬間」
 
  (「Re-sublimity」より抜粋)