東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

NHK日曜美術館(2014/10/26放送)

2014年10月27日 | 展覧会情報

 京都国立博物館の「国宝 鳥獣戯画と高山寺」展。
 10月の京都プチ美術旅行、敢行日が開幕数日前だったので、見ることが叶わず。
 まあ、会期中だとしても、あの待ち時間だと、列に並ぶ覚悟があるかどうか分からないけど。

公式Twitterによる混雑状況

10月25日(土)の最大
入場:90分待ち
「鳥獣人物戯画 甲巻」展示室:70分待ち

10月26日(日)の最大
入場:100分待ち
「鳥獣人物戯画 甲巻」展示室:100分待ち

 甲・乙・丙・丁4巻中、甲巻が特別扱いなのですね。
 前後期で巻替あり、前期は前半部分、後期は後半部分で、甲巻の有名なシーンは後半部分に集中しているらしいので、仮に後期に行く気になったとしても、紅葉効果も加わって、待ち時間はさらに凄まじいことになっているだろう。

と諦めているので、10/26、普段あまり見ないNHK日曜美術館を見る。
「“奇想の絵巻”誕生のなぞ~鳥獣戯画~」

・明治以来130年振り、4年間の修復作業を終えての公開。

・修復前は、絵巻の波打ち、しわ等、酷い状態であったこと。
 表面の状態からこのままでは、墨線が薄くなり、やがて消える恐れのあったこと。

・本絵巻の紙質は、当時の権力者から注文された代表的な絵巻に見られる最高級品ではなく、日用品的な紙が使われていること、それもリサイクル(再利用)された紙であること。
 このことからも、絵師が、自分のために戯れに描いたものだと考えられていること。

・今回修復で判明したこと。
 丙巻は、実はもともと表裏に描かれていて、片面が人物、もう片面が動物、それを「あい剥ぎ」により表裏を分離して、つなぎあわせたものであること。
 そのため、絵巻の前半の人物の世界から、ある継ぎ目を境に突然、動物の世界に変わるという、不思議な作品になったこと。
 判明したきっかけは、今回の修復士が、絵巻の後半に残る墨の染みを、ふとした閃きから確認してみると、前半の絵(烏帽子)と一致したことによる。

 ふ~んと感心する。

 そして、一番びっくりしたのが、番組の最後。
 京博のあと、来年東博でも開催される旨の案内が。

特別展「鳥獣戯画-京都・高山寺の至宝-」
2015年4月28日~6月7日
東京国立博物館


 展覧会名が違うけど、基本は同じ出品構成となるのだろうか。
 きっと京都ほどの待ち時間にはならないと思う。
 なぜか。東京は、京都と比べると、「鳥獣人物戯画 甲巻」慣れしていると思うから(希望的観測ですけど)。 



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