東京でカラヴァッジョ 日記

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【前期】「大阪の日本画」展(東京ステーションギャラリー)

2023年04月20日 | 展覧会(日本美術)
大阪の日本画
2023年4月15日〜6月11日
東京ステーションギャラリー
 
 大阪の近代日本画に関する史上初めての大規模展覧会であるらしい。 
(大阪中之島美術館からの巡回。)
 
 明治から昭和初期にかけて大阪で生まれた日本画について、大阪中之島美術館が長年蒐集したコレクションを中心に、全国から優品を集めたという。
 
【本展の構成】
(東京では、会場の都合により、1→4→5→3→2→6の順番で展示)
第1章 ひとを描く - 北野恒富とその門下
第2章 文化を描く - 菅楯彦、生田花朗
第3章 新たなる山水を描く - 矢野橋村と新南画
第4章 文人画 - 街に息づく中国趣味
第5章 船場派 - 商家の床の間を飾る画
第6章 新しい表現の探究と女性画家の飛躍
 
 
 大阪の日本画と言われてもイメージがなく、せいぜい、「あやしい絵」系?の北野恒富と島成園くらいしかイメージしかなく、というか、北野恒富と島成園の「あやしい絵」系の作品を期待して訪問する。
 
 北野恒富、島成園、木谷千種の3名以外は初めて名を認識する画家ばかり。
 さまざまな日本画家がいて、さまざまな分野の日本画が生まれていることを認識する。
 
 
 そのなかで、初めて知る「船場派」。
 
 商売上のおもてなしのために床の間に飾る絵。
 季節にあわせた掛け替えも必須。
 
 だから、「品よく」「あっさり」。
 「品よくあっさり」が「船場好み」。
 
 船場の商家からの需要は多く、「船場好み」に応えられるようになったならば、
 注文は、多数ある。
 画塾は、商家の女性や子女向けで流行る。
 で、生活は安定する。
 
 評価を得るべく自身を売り込む必要を感じないし、画家同士が競い合うような大きな公募展へ出品する必要性も感じない。
 今の画業・生活を壊さない範囲でやっていけばよい。
 
 そんな感じの説明を読んで、先入観をもって作品を鑑賞したので、船場派の作品は、確かにあっさりしていて面白みに欠けるし、確かに床の間にぴったりだなあと思う(思い込みがかなり激しい)。
 
 
 楽しんだ作品は、やはり、北野恒富と島成園。
 
北野恒富 3選
《摘草》1907-12年、大阪中之島美術館
《風》1917年、広島県立美術館
《いとさんこいさん》1936年、京都市美術館
 
島成園 1選
《祭りのよそおい》1913年、大阪中之島美術館
 
 特に初見となる《祭りのよそおい》。
 祭りで着飾る4人の少女。
 左に座る2人は、上等な着物、履物、髪飾り。
 2人の右隣に座る少女は、絞り染を着て、帯は簡素。
 その3人から離れた場所に立っている少女は、素足に草履姿で、髪飾りは一輪の野辺の花。
 当時21歳の島は、子どもの間にも厳として存在する貧富の差を、さらなる下層を描かず、品よく描いている。
 
 
 また、第6章に取り上げられる女性画家たちも気になる。
 
高橋成薇
《秋立つ》1928年、大阪中之島美術館
 
星加雪乃
《初夏》1940年、大阪中之島美術館
 
吉岡美枝
《店頭の初夏》1939年、大阪中之島美術館
 
 気になるが、本展の出品作や会場内解説では情報不足の感(図録は非入手)。
 
 と思っていると、大阪中之島美術館では、「決定版!女性画家たちの大阪」展を、2023年12月〜24年2月に開催予定との案内も。
 
 
 本展は、前期・後期でほぼ総入替えなので、後期も訪問するつもり。
 後期の方が、気になる作品が多そうな感じ。
 


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