シャンチー(中国象棋)の日々~三千年の歴史、5億人の愛好者

シャンチー(象棋)に関するニュースを(一社)全日本シャンチー連合会がお届けします。

熱闘!シャンチー(中国象棋)甲子園、全国選抜シャンチートーナメント開催

2012-07-16 | 国内トーナメント
「シャンチー(中国象棋)の甲子園大会」こと「“日中学院倉石記念杯”第18回全国選抜シャンチートーナメント」は、7月15・16日、東京・目黒区民センターで開催され、山崎秀夫選手が8年ぶり4回目の優勝を果たしました。

「全国選抜トーナメント」は1995年、中国の特級大師・柳大華選手の来日に際して、わが国の有力プレーヤーを召集して行われたのがその起源です。翌年からは「わが国に高い自覚を持ったプレーヤー集団を形成し、国際的に通用するシャンチープレーヤーの養成を目指す」という目標を掲げ、国際競技大会を目指すプレーヤーが必ず通らなければならない関門となっています。

1999年からは日本シャンチー協会が、日中友好に貢献のあった団体に贈られる「日中学院倉石賞」を受賞したことを記念して、日中学院の創立者で日本の中国語教育に大きな足跡を残した倉石武四郎博士の名を冠して行われることとなりました。

さらに2004年からは、日本のプレーヤー全体の布局のレベルアップを図るため、毎回布局を指定して行われるようになり、国際的にも類のないユニークなトーナメントとして高い評価を受けています。

今年の選抜トーナメントには協会の指名を受けた17名のプレーヤーが出場、2日間にわたってスイス式7ラウンドが戦われました。出場者には今回のテーマである「起馬対挺卒」の布局を十分に研究してくることが義務付けられています。出場者がそれぞれの研究成果を持ち寄って試合に臨むため、試合会場はさながら研究発表会の様相を呈します。(昨年までのテーマは協会ホームページをご覧ください。)
http://www8.ocn.ne.jp/~jxa/newpage4.htm

今年のトーナメントは、レイティングNo.1の坂本進、No.2の山崎秀夫両選手が、第4ラウンドで両者の対戦を和にした以外は、第6ラウンドまでともに5勝1和と一歩も譲らず、優勝の決定は最終戦までもつれ込みました。最終第7ラウンドでは、まず山崎選手が松野陽一郎選手を下して、坂本選手の結果待ちとなりました。坂本選手が所司和晴選手に勝てば、わずかに後手局数の差(坂本選手4、山崎選手3)で坂本選手優勝となるところでしたが、前半不調だった所司和晴選手が意地を見せて坂本選手を下し、山崎選手の8年ぶり4回目の優勝が決まりました。

このトーナメントでは、トップアスリート育成プログラム1期生の阿部秀俊、2期生の三橋泰朗、山家愛美の3選手がいずれも6位入賞者と同じ7ポイント(勝率.500)を上げ、このプログラムが着実に成果を上げていることを改めて示しました。しかし6位までの顔ぶれは、順位が異なりこそすれ去年と全く同じプレーヤーで、所司選手以外はすべて中国、ベトナム出身者という構図を塗り替えることはできませんでした。

【入賞者】優勝-山崎秀夫(神奈川)、2位-坂本進(東京)、3位-所司和晴(千葉)、4位-徐光亜(東京)、5位-黄雅輝(群馬)、6位-服部亜光(埼玉)


優勝の山崎選手(左)


左から服部、黄、所司、山崎、坂本、徐の各選手

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 全国選抜シャンチー(中国象... | トップ | 今年も北京でシャンチー(中... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。