管理人の独り言

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2005年11月25日

2005-11-25 02:12:36 | 管理人の独り言
さてさて秋も終わりを告げたのかな?
最近のマイブームは「POP STAR」を頭の中でリピートすることです。

挨拶が遅れましてエロス@管理人です。

今日は現在のアニメ界について少しお話をしようと思います。

以前から日本のアニメは「JAPANIMATION」として世界からも高い評価を得てきました。

宮崎駿、押井守、今敏など世界に名立たるアニメ監督を日本は多く生み出してきました。

しかし世間の評価と裏腹に現在の日本のアニメ界は衰退の一途を辿っている。

2000年以降のアニメは殆どがデジタル技術を駆使したものだ。以前はセル画を使用してアニメ制作を行うのが主流あった。
しかしセル画の原料であるセルパイプが取れなくなり一時アニメ制作はその存在自体が危機に陥った。
その中でデジタル技術の導入は革新的であった。

当時最先端の技術を使用して世界初のフルCGアニメを作り出したのは、日本のアニメ制作会社「GONZO」であった。

日本のアニメの技術力、表現力のクオリティの高さは世界でも群を抜いている。
しかし、デジタル技術の導入は重大な問題を生む事になった。
デジタル化した事による時間とコストの削減は、ストレートに人員雇用に関わっていった。

時間の削減は新しい作品を早く世に送り出さなくてはいけない。

時間不足のために十分に作品を練る時間が無い。
結果的に楽しめる作品は激減した。

もう一つの問題は視聴ターゲットの移行である。

アニメ番組の時間帯の移行は非常に大きな意味がある。
夕方にやるアニメはすべて深夜に移行している。
それは視聴者は子どもから大人に向かい変わった事を意味する。

ここでもデジタル化の恩恵があった。時間帯の移行の理由は2つ。一つは表現の多様化を目指した時に子どもに見せにくい暴力シーン等を折り込めない。
もう一つは消費力の強化である。

デジタル化したことによって二次利用が容易になった。
ワンクール(13話=3ヵ月)のサイクルでアニメが作られる。最終話放送の3ヵ月にはDVDの第一巻が発売される。

そのサイクルに着いてこれるのは子どもよりも20代~30代の視聴者である。

アニメ放送→関連商品の発売→放送終了→二次利用、新しいアニメの放送

この一連のサイクルはある程度作品がストックされている時は良かった。作品のストックが無くなる、しかし新しいアニメを放送しなければいけない。

そうなると同じような作品が氾濫、少し人気のある原作の早期アニメ化(原作に追い付いて中途半端に終了)という悪循環を生み出している。

一時のブームに目が眩み利益主義が先行したために、衰退している現在のアニメ界。

技術の保護を進めないまま大量生産を続けていけばしっぺ返しを受ける時がくるだろう。


(2005年11月25日)