水神様の使いっ走り(資料編)

水問題ブログ「水神様の使いっ走り」のサブポケット2です

十日町新聞への投稿

2010-03-05 15:18:32 | Weblog
1日のJR問題市民対策協議会について十日町新聞に投稿しました。
(3月5日掲載)

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【信濃川問題】協議会の透明化を!


 昨年、JR東の清野社長が謝罪後、市長は発電取水と共生する道を示し、信濃川問題は大きく舵を切った。

 市長が加わっている「JR東日本発電取水総合対策市民協議会」(非公開)に続いて、その下に会の幹事メンバーのような「信濃川の在り方検討委員会」(原則公開)が 設置され、さらにその下に実務メンバーの「JR水利申請専門部会」(非公開)が作られた。それから、より広く民意を集めるために、市内4か所で「信濃川の在るべき姿市民懇談会」を開いて市長が説明、意見交換をし、更に「市長への便り」で市民意見を募集した。
 短期間ではあったが、これだけやれば多様な意見があることや、どんな理由で放流試験量が決まるかなど、信濃川の姿がおぼろげにでも市民に理解できるはずなのに、現実には何がどう話し合われているのかほとんどの市民は知り得ていない。

 昨年、公開で政府が行った事業仕分けは、今まで見えなかった税金の使われ方が国民の目の前で論議され、仕分け後もいろんな反論が出て、丁々発止のやり取りが政治への関心を高めた。国民一人一人が公開論議を楽しみ、考え、政治を身近に感じた。

 私は地域のことを話し合う協議会は(個人情報を保護しなければいけない部分を除いて)原則公開にすべきと思う。私自身、今までに県や市の協議会や審議会に加わった時、まずはじめに会を公開にするか否かを問うことにしていた。嘱託され委員をしても議員のように市民の付託を受けたわけではないので、判断の限界を感じていたからだ。市民の大事な案件を話すときに市民が一緒に聴いていてくれることは委員の公明だと思う。「公開にすると自由闊達な意見が言えない」というのは保身ではないのか。


 先般の対策協議会の冒頭で市長が会の公開を求め採決が行われたと聞いた。残念ながら否決され、共生の行方は今も市民には見えないままである。会長である市長が市民の知る権利を尊重し実行しよう!と提案したのに、それより重い非公開審議の理由を委員は説明できるのだろうか。信濃川は水利使用者や漁業権者だけのものでない。川の在りかたは地域全体が次の世代のために責任を持って考える問題だ。合意形成の過程が透明にされ、市民が身近なこととして理解できる協議会運営を願う。