お子さんの竹刀の長さは大丈夫ですか?
小学生低学年だから三四、高学年だから三六、中学生になったから三七などど決めて使わせて
いませんか? 子供の身長はそれぞれバラバラなのに竹刀の長さは全員同じなんて、普通に考えて
もおかしいですよね?
背の高さが違えば腕の長さだって違う。
と言うことは「竹刀」の長さも「柄」の長さも合わせてあげる必要があるんです。
長過ぎる竹刀を子供に使わせているのも知らずに、やれ「打ちが弱い」だの「冴えがない」だの「肘が
伸びてない」だの言っている親御さんや指導者の方々、大丈夫ですか?
でも、竹刀の組み立て方っていろんな所に紹介してあるので皆さん知ってるんですけど竹刀を短くしたり
折れた竹を交換して1本の竹刀に修理する方法とかって意外と情報が無いんですよね。。。
というわけで、今回うちの息子の竹刀を仕組むことになったので、できるだけ詳しく紹介したいと思います。
「なにとぞ、今回の記事を参考に直してやってください!! (T-T)b」
竹刀加工に使う道具一式です。 100円ショップで手に入るものも多いです。
写真に写し忘れましたが。。。紙テープ(ビニールテープなんかでもOKです)も必要です。
理想的な長さとしては、一般的に「地面から脇の下までの長さ」と言われたりしますが、うちのチビで
何本か作った結果では腕を横に水平に上げた時に
「地面から腕の付け根までの長さ」が一番使い
やすいらしいです。
合わせた部分にマジックペンで印になる線を引いて紙テープを巻き、それをガイドにしながらのこぎりで
切断します。 紙テープはこの部分の他に何箇所か巻き竹がバラバラにならないようにしておきます。
のこぎりで切ったままでは角が立っているので、写真のようにカッターナイフや紙やすりなどで角を
削っておきます。 これをやっておかないと柄革がすぐに破れてしまうので忘れないように。
こんな感じに仕上げます。
テープをはがして竹を分解します。 今回、写真の一番下の竹が別の竹刀から持ってきた竹です。
この竹のどこかに印をマーキングしておくと今後の作業がやりやすくなります。
分解した時、竹の裏についている「ちぎり」を忘れずに外しておきます。
ささくれている部分をカッターナイフで削ります。
竹は繊維に沿ってささくれてくるので、少し大胆に削る方が良い気がします。
紙やすりを使って、ささくれやデコボコが無くなるように削って仕上げます。
4本とも仕上がったらもう一度組み立てて紙テープで固定してみると、当然の事ながら別の竹刀から
持ってきた竹の所だけズレて段差ができているのがわかります。
丸が付いているのが別から持ってきた竹です。
ズレている部分を小刀を使って削ります。
写真のように小刀の刃を立てて手前に引くようにして削ると上手に削れます。
この時、竹刀を後ろ側(柄頭側)から見た時にいびつな形にならないように全体を見ながら削ります。
こうなればOK。削り込みは終了です。
またまた紙テープをはがして今度は竹の裏を向けて並べます。
これまた当然の事ながら別の竹刀から持ってきた竹だけは「ちぎり」を入れる溝の位置が違います。
他の竹の溝の位置に合わせてマジックで印を付けます。
印の部分にのこぎりを使って溝を切ります。
のこぎりの刃はできるだけ薄いものの方が「ちぎり」がガタ付かなくて良いようです。
竹刀油を染み込ませたタオルですべての竹を拭きます。
竹の表面にうっすらと油が染み込んだかな?くらいでOKです。 ベタベタにし過ぎはダメです。
それができたら、「ちぎり」を入れて竹を組み立てます。
柄革をはめ込み。。。
先ゴムを取り付け。。。
先革と中結いを仕組み。。。
弦を結びます。
竹と竹がこすれる部分にロウを塗っておきます。
本当は竹に竹刀油をしみこませた後、バラバラの竹に塗った方が楽です。
(単に順番を間違えただけっぽいです(笑))
これで完成~。 修理と改造までしてもせいぜい30分くらいで仕上がります。
はじめに「直してやってください」と書きましたが、やはり本当は子供達にもやり方を教えて
「自分の竹刀は自分で手入れできるようにさせる」のが理想です。
小学4年生5年生にもなればちゃんとできるはずです。
最初は少々失敗して当たり前ですから、一緒にチャレンジしてみてください(^^)b
ちなみに、今回のように別の竹刀から竹を持ってきて修理する場合、竹の節が合わない事が
ほとんどです。
僕の中で節のズレの許容範囲は1cm~1.5cmってところです。
写真は今回の竹刀の場合のズレでこのくらいまでなら良いのかなぁと思っています。
これ以上ズレている竹を使って組み立てるのは逆に危険なのでやめたほうが良いです。
竹刀は振ったり叩いたりすれば「しなり」ます。 竹は節の部分が一番硬いので節がズレると
竹ごとに曲がる部分もズレてしまい、結果的に一番弱い所でポッキリ折れたりします。
竹刀の破損によって怪我をするのは相手になる人間です。
逆に考えると、竹刀を購入する際に節の合う竹刀を2、3本まとめて購入すると修理がしやすく
トータル的に長持ちさせることができると言えます。