マイ・フェイヴァリッツ・エスペシア・テン。愛すべき10の楽曲たち。
2016年2月末をもって5人編成での活動に終止符を打つ大阪・堀江系ガールズ・グループ、Especia。今週末に“クインテットEspecia”としてのラスト・ライヴが待ち構えているが、直前の2月24日にメジャー1stアルバム『CARTA』をリリース。メジャー初となるフル・アルバムの発表を前に、身勝手に盛り上がり企画を一つ入れてみようというのがこの〈MY FAVORITES ESPECIA 10〉。その内容は至ってシンプルで、これまで発表された作品のなかで自分が好きな楽曲を10曲挙げようというもの。
ただし、じっくりと考えてしまうと、正直なところなかなか選びきれずに苦悶すること必至なので、楽曲はオリジナル曲のみを対象とし、リミックス・ヴァージョンなどは対象外に。また、選出作品については『DULCE』からシングル「Aviator／Boogie Aroma」までとして、ライヴやイヴェントなどでは既に披露されている楽曲もあるが『CARTA』収録曲は除外した。
◇◇◇
それでは、独断と偏見も甚だしい〈マイ・フェイヴァリッツ・エスペシア〉を発表。カウントダウン・スタイルでまずは10位から4位まで。
●10位 「ステレオ・ハイウェイ」
（2013年5月22日『AMARGA -Noche-』に収録）
サビ前の2ndヴァースのメロディラインの難易度が高く、ライヴでも冨永悠香はこのパートの歌唱に苦労していた印象が。この曲が入ってたゆえ、『AMARGA』は“Tarde”よりも“Noche”を聴く回数がやや多かったと思う。
“ただ戯れにふざけあってるだけの愛ならニセモノよ”
●09位 「きらめきシーサイド」
（2012年11月28日『DULCE』に収録）
タイトルよろしく波がキラキラと光るような輝きがありながら、しっかりとファンキーなグルーヴを奏でているのが美味。通称は“きらシー”。ホーンが鳴るアウトロまでしっかりと堪能出来るのがいい。
“Uh 燃えるような恋に落ちてくin your love”
●08位 「パーラメント」
（2013年5月22日『AMARGA -Noche-』『AMARGA -Tarde-』に収録）
『ザ・ベストテン』風のオープニング、トレンディドラマをモチーフにした映像によるヴィデオは、リアルタイム世代はつい反応してしまう。シャカタクっぽいアーバンな色合いも当時を想起させるトレンディなポップ。
“醒めない夜なら永遠に…let me show you”
●07位 「YA・ME・TE！」
（2014年1月8日「YA・ME・TE！ / アバンチュールは銀色に」に収録）
「パーラメント」が『男女七人夏物語』なら「YA・ME・TE！」は『君の瞳をタイホする！』の主題歌となった久保田利伸「You Were Mine」のイメージ。むせび泣くホーンをバックにした間奏時のダンスも注目したいところ。
“都合の良い言い訳が 通じる時間は終わりよ！”
●06位 「No1 Sweeper」
（2014年5月28日『GUSTO』に収録）
野菜を大胆に採用したPV同様、フレッシュなファンキー・アップ。この曲が出来たことで、ライヴでのヴォルテージも一段と高く、メリハリも生まれたと感じた。彼女らのライヴ直前に楽屋で放つ掛け声“立ち止まれない！”はここから。
“正気じゃいられないくらい踊ろうよ 手遅れになったっていい”
●05位 「Security Lucy」
（2015年2月18日『Primera』に収録）
脇田もなりのパンチ力あるヴォーカルがストレートに味わえる。それほど濃度は高くないものの、R＆Bやブラコン／ディスコ風の下敷きがされていて、好物なミディアムの一つ。そして、脇田の“ウォオウ!!”で昇天。冨永のイントロ／アウトロ・コーラスもいい塩梅。
“呼びかけるcall my name 振り向けば最後 don't you?”
●04位 「Intro」
（2014年5月28日『GUSTO』に収録）
ここで変化球、ではなく立派な（？）4位。多少「Good Times」と迷ったが。約50秒強のアルバムのイントロダクション・トラックだが、ライヴやイヴェントで幾度となく彼女らの登場の“出囃子”として使用されてきた。この曲を聴けば、あとはメンバーの登場を待つのみ……多くの観客が体温と興奮を高めた瞬間だったはずだ。この直前にRilsoulの“Hit me, come on!”の掛け声がつけば、ワクワク度もさらに上昇。
それでは、ベスト3へ。
●03位 「Aviator」
（2015年7月22日「Aviator/Boogie Aroma」に収録）
ファンクとシティ・ポップを高次元で結び付けた完成度の高いサマー・ポップで、“タイのカマ”に聴こえるフック“Turn it on calmer”で一躍親近感を呼び寄せ、ファンを虜にした。カセットデッキを担ぐPVも楽しい。
“残像になってFabulous 飛び込んでさぁ Run and Run”
●02位 「アバンチュールは銀色に」
（2014年1月8日「YA・ME・TE！ / アバンチュールは銀色に」に収録）
通称“アバ銀”。マセラティ渚によるトークボックス“I just wanna hold you tight tonight”が、ライヴではコール＆レスポンスに昇華するキラー・チューンに。妖しげな恋へといざなう夜のラヴ・アフェアを、濃厚過ぎずポップ過ぎずという絶妙なバランスのムードで描く。別版のリミックスも高品質。
“もっと甘えていてもいいよ 時を止めてみたの Feel me boy”
●01位 「ナイトライダー」
（2012年11月28日『DULCE』に収録）
身体揺らすワウ・ギターにホーン・セクションをアクセントに黒いグルーヴが展開するファンク／ブギー・ナンバー。この曲からEspeciaへの興味が始まったという意味でも思い入れの深いものとなった。その当初は、この後も彼女らの楽曲に魅せられていくとは思いもよらなかったが……。
“結局やっぱりかけ違えてる 午前3時のミッシングコール”
◇◇◇
一応、カウントダウンで並べてみたものの、やっぱりあの曲も入るんじゃないか、この曲はもっと上位だなどと思い巡らせてしまい、きりがないことこの上ない。まあ、あくまでも現時点での、暫定的な順位ということで。
本日にでも店舗にて“フライングゲット”出来る『CARTA』を聴けば、また順位も変わることもあるだろう。新旧含めて彼女らの楽曲を楽しむ一つのきっかけにしてもらえたら、嬉しい限りだ。
Especiaのメジャー初となるフル・アルバム『CARTA』は、2016年2月24日リリース。
■『CARTA』通常盤
通常盤（VICL-64501／VERSIONMUSIC）\2,315+税
□DISK 1
1. Clover
2. Over Time
3. Sunshower
4. Interstellar
5. Saga
6. Saudade
7. Rittenhouse Square
8. Mistake
9. Fader
10. サタデー・ナイト
11. Boogie Aroma (CARTA Ver.)
12. Aviator (CARTA Edit)
■『CARTA』Remix&Inst盤
初回盤/2CD（VIZL-924／VERSIONMUSIC）\3,241+税
□DISC 1
1. Clover
2. Over Time
3. Sunshower
4. Interstellar
5. Saga
6. Saudade
7. Rittenhouse Square
8. Mistake
9. Fader
10. サタデー・ナイト
11. Boogie Aroma (CARTA Ver.)
12. Aviator (CARTA Edit)
□DISC 2
1. Aviator (HyperJuice Remix)
2. West Philly (Tomggg Remix)
3. Security Lucy (Masayoshi Iimori Remix)
4. We are Especia~泣きながらダンシング~ (mel house Remix)
5. We are Especia~泣きながらダンシング~ (autoclef remix)
6. Clover (Instrumental)
7. Over Time (Instrumental)
8. Sunshower (Instrumental)
9. Interstellar (Instrumental)
10. Saga (Instrumental)
11. Rittenhouse Square (Instrumental)
12. Mistake (Instrumental)
13. Fader (Instrumental)
14. Boogie Aroma (CARTA Ver. Instrumental)
15. Aviator (CARTA Edit Instrumental)
■『CARTA』DVD盤
初回盤/DVD（VIZL-923／VERSIONMUSIC）\4,630+税
□DISC 1（CD）
1. Clover
2. Over Time
3. Sunshower
4. Interstellar
5. Saga
6. Saudade
7. Rittenhouse Square
8. Mistake
9. Fader
10. サタデー・ナイト
11. Boogie Aroma (CARTA Ver.)
12. Aviator (CARTA Edit)
□DISK 2（DVD）
SE. Intro
1. We are Especia ~泣きながらダンシング~
2. West Philly
3. Sweet Tactics
4. シークレット・ジャイヴ
5. さよならクルージン
6. Security Lucy
7. ミッドナイトConfusion
8. パーラメント
9. FunkyRock
10. YA・ME・TE!
11. アバンチュールは銀色に(PellyColo remix)
12. No1 Sweeper(nueva cocina)
13. 海辺のサティ(va Bien Edit)
14. Boogie Aroma
15. Aviator
16. きらめきシーサイド(12″ Extended Ver)
