今回のSVは前から少し気になっていた木曽駒ヶ岳に行くことにしました。
この山はロープウェイで2600mまで上がれる利点はありますが、その反面非常に混雑するのがネックです。
そんな訳で仕方なく早朝3時に起床、4時には高速に滑り込みます。
この時間ですからどこも渋滞することなく、黒川平の駐車場には7時前に到着。
すぐに身支度を整えて、ロープウェイ乗り場行きのバスに乗り込みます。
山道を揺られること40分ほどでロープウェイ乗り場には到着しましたが、すでに30分待ちです。
まあ、このくらいの待ち時間なら大したことはないのですが、ロープウェイに乗り込むころにはすでに2時間待ちとなっていました。
ロープウェイで千畳敷カールまで、わずか7分ほどで一気に2600mまで標高を稼ぎます。
そこからは雪渓を渡り、いよいよ本格的な登山となりますが、1時間ほど頑張れば宝剣山荘のある稜線上の浄土乗越に出ます。
10時前には今夜泊まる宝剣山荘に到着し、ザックをデポしてナップサックに必要機材だけを詰め込んで宝剣岳へ向かいます。
なかなか迫力ある岩場だらけの宝剣岳ですが、20分ほど頑張れば頂上へ。
しかし山頂は非常に狭くて、頂上裏側に狭いスペースがあるのみで無線運用には不向きでした。
仕方なく一旦下山してから、これも伊那前岳に向かうことにしました。
山小屋から30分足らずで到着して早速運用開始しましたが、暫くすると遠くから雷鳴が聞こえます。
まだ遠いので大丈夫と思っていたのですが、ロッドアンテナからチリチリ音がし始めました。
以前に乗鞍岳で経験したことがふと頭をよぎった瞬間、イヤホンからバチっと耳に放電しました。
ここまでは以前と同じですが、今度はリグを持っていた手にもバチっと音を立てて激痛が。
冬場の静電気を数倍大きくしたような痛さで、思わずロッドアンテナを伸ばしたままリグを地面に置きました。
どうやら帯電した雷雲に囲まれてしまったようで、こうなったら一目散に山小屋に逃げ帰るしかなくなってしまいました。
幸い近くに落雷などはぜずに済みましたが、これはちょっと怖い経験をしました。
夕食前に少しだけCBの運用をして、この日は無理せず次の日の木曽駒ヶ岳の運用にかけることにしました。
翌朝は4時に起床して、一番目の配膳時間に並んで早々に朝食をかき込みます。
昼食用の弁当を受け取り、木曽駒ヶ岳へと向かいます。
途中、中岳へのアップダウンがあり、早朝、寝不足の体にはなかなか堪えます。
1時間弱で木曽駒ヶ岳山頂到着。気温13℃。
登山用ステッキを利用し特小レピーターを設置して、CBの運用を開始します。
最初のCQから応答があり、ずっと途切れることなく呼ばれます。
兵庫県六甲山移動のえひめCA34局、奈良県大台ケ原日出ヶ岳移動のテンリMH784局など、2、3エリア方面が面白いように聞こえてきます。
南アルプス間ノ岳移動隊のサイタマKM117局からもお声がかかります。
さすがに日本第4位の高峰、楽々S9overで激強です。(木曽駒の標高は第25位です。)
これで3年前には叶わなかった、高所山岳移動隊同士の交信が今回成功しました。
(SV2009:天候悪化により、北岳~甲斐駒ケ岳の交信ならず)
さらには9エリア方面にも北アルプスの尾根を越えて安定して聞こえてきます。
兵庫県養父市氷ノ山移動のキョウトKP127局から呼ばれ、これは狙っていた300kmover。
特小へのQSYをお願いして、夢の特小300Kmへのチャレンジです。
最初のチャレンジではほんの一瞬コールサインが浮いて聞こえた瞬間があったのですが、すぐに聞こえなくなり、わずかにキャリアが感じられるのが精一杯の状況でした。
キョウトKP127局の方でも同じような状況のようで、残念ながらメリットは交換ならずに終わりました。
特小DXも時間、気象条件、山頂の位置によっても入感状況が変わりますので非常に難しく、改めて奥深さを感じました。
その後は13時まで運用して、下山を開始しました。
大混雑のロープウェイは2時間半待ち、帰りの高速は事故渋滞、自然渋滞などでくたくたになりながらも、なんとか当日中には帰宅出来ました。