これまで、真空管の無線機でTS-511、TS-311を探していた(トリオ(TRIO)派です)が、今回
FT-400Sをオークションで手に入れた。
思ったより大きく、重い!! また、Sメーターが普通の無線機とは逆。VFOのダイヤルも逆回転である。 そんなわけで、多少違和感がある無線機だ。
TF-400Sは八重洲無線が、1969年 89,000円で販売した。HF SSBトランシーバーである。
1969年の大学の初任給は4万円弱のようで、TS-400Sは2ヶ月以上の価格という事になります。
整流は1S1944のブリッジ整流。VFOもトランジスタを使用している。
HFのSSBの販売を調べてみると、1962年 八重洲無線が FL-20(49,800円)ごろから発売されたいるようだ。
早速、各部を検証
早速内部の観察へ
部品取りされたような形跡は無い。トランスも焼けていない。コイルも大丈夫そうだ
真空管を1個ずつ外し清掃する。
パネルの掃除。 この無線機タバコの臭いが強い。
最初はアルコールで拭いていたが、取れにくいので表面のフィルム(シート)をとる事にした。
メッキ錆び落とし
ファイナルの交換
オークションで6JS6A を400円で落札。 これはラッキー
早速交換。 各電圧とバイアスを調整し、ダミーロードをつないだ。
そして、パワーを出してみるがパワーが全く出ていない。
自作のRFプローブで12BY7Aの出力からあたって見た。確かに6JS6は動作している。
他を確認すると、I・C ROのメーターも触れていない。
判った。出力リレーが励磁していない。使っているのはDC100Vのリレー。
明らかにリレーの故障のようだ。
仕方なく」、オークションでMY-4N DC100Vを300円で落札。
早速リレーの交換。
交換完了
このFT-400Sは出力の切り替えのリレーが壊れ、そのまま送信を続けたため、真空管が溶け、ヒューズが切れた様に思われる。
とりあえず使えるところまで復帰した。
少し音が悪い。すこしハム音もする、次回持ち越し
SSBの変調は7360を使っている。トリオのTS-500も同じように7360をつかっているようだ。
その後発売された FT-101などはダイオードで構成されている。
2012-9-16
手持ちの(TS-520の予備で保有)12BY7Aも交換してみる。
受信、送信の調整を試みた、
断念した。 適当なコアドライバーで回して、コアを割ってしまうと交換部品を調達するのに苦労する。
ここまでの費用
FT-400Sの落札額 4935円(送料:1580円)
6JS6Aの落札金額 400円(送料:600円)
DC100Vリレー(MY-4N) の落札金額 300円(送料120円)
満足度 85%
運用
7MHzをワッチしていると、JA1のOMさんのCQが聞こえた。(JA1であっても再割り当てとかで、古い無線機をご存じない方がいらっしゃるので・・・)
このリグ(TS-400S)をレストアしても実用性はほとんどありません。
しかし、せっかく使えそうな状態なので、わかってくれる人だけを探して・・
運がよく、相手の局もオール真空管の無線機(コリンズ)でした。
QSOをはじめて1KHz程度周波数が動きます。相手の局はVFOをDDSに変更されていました。
FT-400Sも周波数を安定させないと、他の局に迷惑がかかりそうです。
変調も使えないレベルではなさそうです。
40年以上経過した無線機 シャックの飾りになりそうです。
受信状態
その後 TS-511,TS-311のオークションを狙うが、落札できない。
まあ、TF-400が良かったかな~ と でも、扱いにくい(VFOの操作)とSメーター(逆)・・・