山の楽校~徳島新聞カルチャースクール~

「山歩きトレッキング講座」「初歩から楽しむトレッキング講座」
    参加の皆さんの山行レポートです♪ by JOIN

2011/1/29平家平

2011-02-05 | 参加者レポ
山歩きトレッキング講座
平家平

レポート/織田さん,写真/マスター


■日程:2011年1月29日(土)
■天気:曇り 時々 晴れ



朝5時前、男ばかり4名でジョインを出発し、途中阿南で女性2名と合流し6名で木沢へ向かう。

車内でNリーダが「この時期きわん谷から平家平に登るって恐ろしい山行だこと」とのこと。

不安がよぎる。


7時37分きわん谷橋近くの登山口から出発 先頭を歩かせてもらう。

登山道に雪はほとんど無くまた沢を3度渡るが3度目の沢は注意が必要だ。



高度が上がるにつれ雪道になり、登山道を少し外したが植林小屋跡に到着。

ここから北側のルートを選択して歩きだすが、雪が深くなりネット内へ。

ここでアイゼンを装着するが、私は雪の急斜面をつぼ足で上がろうと思い、

そのままキックステップで上がって行く。

トゲのある枝に悩みながらジグザグに上がっていると、どうも南斜面を上がっているようだ。

地図で確認するとこのまま上がると南ルートに乗っかるようなのでそのまま進むと南ルートに合流。

1210mのコブを目指し上がって行く。このことが後で痛い目に会うのだが今は知る由もなく・・・。



息が荒くなりだしたため休憩。

最近携帯しだしたコーラ チーズ ライスクラッカーで栄養補給アイゼンを装着し歩き始める。



1210mコブでマスター達と合流 北斜面も苦労したようだ。

此処からはワイヤーのある岩場を這い上がったり、痩尾根を通過したり、歩きづらいが

変化があり楽しい。



前平家あたりから股下(人により膝上)まで潜るようになりスノーシュに履き替え時間はかかったが

頂上に到着。






昼食後、帰りはトレースが付いているためアイゼンに変更する。





ここでつぼ足で歩いた報いが・・・左足のふくらはぎが攣り始め我慢していると右足も攣りだす。

思わず叫んでしまった。痛いのと情けなさで泣きそうになる。

目を閉じると減量の文字がフラッシュしている。H嬢から葛根湯をいただき復活。ありがとうございました。

Nリーダはワイヤーのある岩場下りに備えザイルをセットするため先に下りて行く。

いつも我々をサポートしていただき感謝しています。



登った道を引き返しザイルをセットした場所はプルージックで下りる。





登山口に着くころにはうす暗くなったがヘッドライトは付けずに帰ることができた。




今回の山行は変化にとんだコースで時間はかかりましたがいろいろ勉強することが出来

有意義な一日でした。

ありがとうございました。




この山行のマスターレポートはこちら





2011/1/7~10南八ヶ岳

2011-02-04 | 参加者レポ
カルチャー&一般合同山行
南八ヶ岳

レポート&写真/川崎さん


■日程:2011年1月7日(金)夜~10(月/祝)



去年の3月に天候不順の為中止になった南八ヶ岳赤岳に、今年1月に行くことが出来ました。

本格的な冬山は、初めてです。



1月7日~8日

22時 徳島出発 → 8日7時 赤岳山荘

初日朝、天候に恵まれ、雲一つない晴天を期待と不安が入り混じった気持ちで、

8時20分 美濃戸口赤岳山荘を出発。

まずは林道を歩き堰堤広場を目指します。そして、北沢沿にコースを取り横岳西壁を見ながら

赤岳鉱泉に進みます。

全体的に緩やかな登りで景色を楽しみながらの登山です。横岳西壁は、岩を雪と氷が作り出す

美しい冬山の景観で、本州の冬山に来ていることを実感します。



ゆっくり進み、10時46分に赤岳鉱泉に到着。

写真などで見るアイスキャンディーがあり、その大きさに驚きました。



赤岳鉱泉の山小屋は、清潔で規模も大きく快適です。鉱泉で昼食を取り、休憩しました。

昼からは天候が非常に良いので、スノーシュートレーニングと明日の硫黄岳登山のトレースづけに

硫黄岳を目指して行く事になりました。

12時23分 鉱泉出発。途中までは樹林帯で九十九折りの登山道で高度を稼ぎます。



マスターが先頭でいいペースでぐいぐい登って行きます。硫黄岳まであと1時間弱ぐらいの所で、

マスターが進むか帰るかを皆さんに聞くと誰も帰ると言わないので硫黄岳へ行く事になりました。

樹林帯を抜ける所でスノーシューをデポし、アイゼンに交換。稜線を通り赤岩の頭へ進みます。



14時35分 赤岩の頭に着くと視界が一気に開け、歓声があがりました。

目の前に広々と八ヶ岳の裾野が広がり、遠くに北アルプス、中央アルプスが見え、

雪山の世界が広がります。

ここから硫黄岳ピークに進みます。

山頂直下の岩稜地帯を慎重に通過し山頂に15時00分到着。



山頂は広く、360度の景色が楽しめました。

が、風が強く気温も低く寒いので、そうそうに下山しました。



帰りのトラバース道では、明日登る赤岳が美しく見えていました。

16時30分 赤岳鉱泉到着。

夕食を取り、部屋でロープワークの講習会をし、就寝。部屋も暖かくてよく寝ることが出来ました。



1月9日

朝、起きて朝食後準備をし外にでてみると、前日とはうって変わってのガスと曇りの天気。

いかにも冬山という雰囲気です。風は、小屋ではありませんでした。

準備運動をし、7時10分リーダーの方から天候次第では、途中で引き返すこともありますと

説明を受け出発。

8時9分行者小屋→9時43分地蔵ノ頭→10時00分赤岳展望荘→10時43分赤岳山頂山荘

行者小屋までは樹林帯で順調に進みます。行者小屋から地蔵尾根を通り、地蔵の頭へ行きます。



3~4パーティー、20人くらいの人が急なクサリ場などで一緒になり停滞気味です。

順番待ちをしながら登り地蔵の頭へ到着、ここから稜線を赤岳展望荘へ進みますが、稜線に出た

途端強風が吹いていました。気温もー15度ぐらい、体感温度はかなり下がっていると思います。

耐風姿勢をとりながら、赤岳展望荘に到着。

リーダーからこの風なら山頂へ行くことが出来るので、山頂を目指しますと説明を受け、

皆さんで円陣を組み気合を入れます。強風の中を山頂目指して、まさに1歩1歩進みます。

今までに経験のない世界です。



低温と強風の為、ゴーグルもサングラスも凍りつき視界を確保するのがとても難しいです。

凍傷に注意しながら登り、10時43分 北峰の赤岳山頂山荘に到着。



南峰の標柱は目の前でリーダーが偵察に行かれましたが、途中の稜線が強風のため、

滑落の危険があるというリーダーの判断でここまでとし下山しました。

下山の方が風が益々強くなり、風の為立っていられなくて何度も止まり風待ちをしました。

やっとの思いで稜線を下り、赤岳展望荘まで戻り展望荘の中で休憩。

中はまさに別天地で暖かく、本当に一息つけました。

軽食をとり、水分補給をして 12時10分下山。

地蔵の頭、地蔵尾根を下り、行者小屋へ向かいます。

登ってきた時のトレースはもうありませんでした。

単独で行っていたら道迷いになると思いました。(冬山は難しい)

途中は階段、クサリ場などが多くあり、登りより危険だと思いました。



行者小屋 → 13時45分赤岳鉱泉へ無事に帰ってきました。

不思議にことに登りの時3~4パーティと会い前後しながら登っていましたが、稜線、山頂では

誰にも会いませんでした。

夏山とは違った感じの達成感を感じました。

一人で行くことの出来ない冬山の世界をガイドしていただいたリーダーの方々ありがとうございました。

いい体験をすることが出来ました。


昼食後フリータイムですが、雪崩やビーコンの講習会をしていただけることになり参加しました。

実際の雪を使い、雪崩のしくみや試験の仕方を教えていただきました。

ビーコン ゾンデ棒の講習では、実際に参加者の方に雪に埋まっていただいて、ゾンデ棒でつついて

感触を体験しました。雪に埋まっていただいた方々、ありがとうございました。

ビーコン探しや雪崩に合った時の残留物からの、人の位置の予想の立て方などを講習していただき

いい勉強になりました。

赤岳鉱泉2泊目の夕食、ここの食事は野菜や果物が多く、生ものも沢山使われていて

美味しくいただくことが出来ました。



1月10日



朝、ゆっくり出発の準備をし、7時50分 鉱泉を出発。9時20分 美濃戸口に到着。





諏訪湖畔で温泉に入り、20時00分 徳島に着きました。




今回の冬山の山行は、硫黄岳、赤岳の2座を登ることができ、色々な場面や天候を体験する

ことが出来ました。

晴天で何も問題の無いことでも、悪天候では問題となることが多いということ。

今回は首から上の問題が多く感じられました。

これからの課題として、顔回りをどうするかを考えていきたいと思います。

今回は風だけで雪が降っていなかったのでましでしたが、雪が降っていたらもっと厳しいものに

なっていたと思います。

今回の赤岳では、温度と風の強さから稜線での行動時間は4時間が限度で、それを超すと低体温症で

危険になるとガイドの方が言われていました。

冬山の場合は、夏山とは違い色々な危険(リスク)なことがついてまわることを十分理解し、

事故にあわないようにすることが第一であることを感じました。

冬山は体力が必要なことは勿論ですが、色々なストレスが体に降りかかってくる。

これをいかに回避するか、またストレスも関係していますが気力をどのように持続するかを十分に

考える必要があると思いました。

冬山を企画していただいたマスター、安全にガイドしていただいたリーダーの方々、

ありがとうございました。

参加された皆様お疲れ様でした。



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