goo blog サービス終了のお知らせ 

この作品のここが好き!

このブログは管理人のツボにハマった映画、テレビ、アニメ、小説、マンガについてネタバレを恐れずどんどん紹介します。

名探偵コナンのベストエピソード

2012-04-28 20:50:36 | アニメ
名探偵コナンにはいくつも優れたエピソードがありますが、私が気に入っているのは第558話~561話までの「死亡の館、赤い壁」です(ネタバレはあまりないように注意します)。

 マンガ原作は読んでいないので、アニメ版に限っての感想です。

 それぞれの回にはサブタイトルがついていて、
それぞれ①三顧の礼、②掌中の物、③死せる孔明、④空城の計となってます。
 タイトルからわかるとおり「三国志」をモチーフにしたものですが、殺人事件の捜査にうまく「三国志」のエピソードや格言が取り入れられていて興味をそそります。
 観終わった後も余韻が残り、ドラマとはこのうように作るのだということを教えられたような気がしました。十分に実写映画としてリメイクできるほどの内容だと感じました。

1.4週を引っ張り続けられるメインの謎

 希望の館と呼ばれる洋館は、3年前に若い女性(小説家の小橋葵)が亡くなったことから、いつしか「死亡の館」と呼ばれるようになっていました。事件はその館の一室で起こったのです。白い壁の一面だけが真っ赤に塗られていて、その壁に向かいあって座らされた男が餓死させられていました。男は部屋の中央の白い椅子に座らされており、その椅子は床にくぎ付けされていて、その椅子と背中合わせに黒い椅子が同じように床に釘付けされていたのです。

2.魅力的な所轄のコウメイ刑事

 事件を最初に発見した管轄署である新野署刑事の諸伏高明(もろふし・たかあき)が登場する。
 彼は別名、所轄のコウメイ刑事と呼ばれています。
 諸葛孔明の単なるダジャレですが、諸葛=所轄が過不足なくピッタリとはまっているため頭にこびりついて離れなくなってしまいます。

3.高明と敢助の絶妙な関係

 高明と、長野県警の大和敢助は幼馴染みであるが反発しあう。視聴者は自然と高明に好感を抱くことになるが、視聴者にはこれまでのエピソードから敢助が正義の側であるとわかっているので、その敢助に疑いをかけられる高明の立場が怪しくなる。

4.理解を助ける的確なギャグ

 マークしていた人物が犯人に殺害されたとき、高明刑事が「掌中の物、必ずしも掌中の物ならず」とつぶやく。
 そこに間髪入れず、毛利小五郎が「何? 焼酎飲もう? 必ず芋焼酎飲もう?」とボケる。
 これによって、この格言がクローズアップされ、「掌に乗っているからと言って必ず掴めるとは限らない」というコナンの説明が生きてくる。

5.舌を巻く道具立て

 3年前に亡くなった小橋葵の書いた小説として「2年A組の孔明君!」という小説が登場する。実は高明と敢助は小橋葵の同級生で、小説のモデルになったのは高明だったのだ。ドラマでは小説の内容は詳しく紹介されないが、この道具立てによって視聴者は自然と小橋葵と高明の高校時代の様子をあれこれと想像してしまうことになる。

6.配慮の行き届いた最後の落とし

 最後に犯人に悲しい後悔をさせるところまでを描くことによって、殺人とは取り返しのつかない行為なのだということを視聴者に印象深く残す。

もっと詳しく知りたい方は
http://conan.aga-search.com/sub/


実写映画化するならポイントはここだ!

①原作を大きく変える必要はまったくない。どうしても話を膨らませるなら、高明と小橋葵の回想シーンくらいだろう。それも適度なサイズに収めないと本筋の話をぶち壊してしまう。

②コナンの登場シーンを極限まで減らせ! ドラマは高明と敢助を軸に進めていくべき。コナンには「犯人は怖くなかったのだろうか」などの限られたセリフをしゃべらせるようにした方が凄味がでる。

③大和敢助の部下、上原由衣は文句のつけようのない美人を配する。視聴者を高明サイドに立たせながら、その立場を揺さぶるためには、高明に疑いをかける敢助が正義の側だと疑問の余地なくわからなければならない。初めてみる人に敢助が正義の人物であるとわからせるためには、彼に忠実な部下はだれもが認める美人でなければならないのだ。それは3月24日放映のちびまる子にもあるとおり、男女を問わず人は無意識に美人を正義と考えるからである。したがって、この役をよくある映画のように宣伝文句では美人となっているが実は微妙という人間を配してしまうとドラマの前提が根底から瓦解してしまうことになる。



最新の画像もっと見る