鈴木 照雄 ~陣ヶ森窯ブログ~

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鈴木照雄の焼物と谷由起子の布展

2013年03月25日 | 展覧会情報

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鈴木照雄の焼物と谷由起子の布展

4月29日(月)-5月6日(月) 午前10時―午後5時

会場・栗駒陣ヶ森窯
宮城県栗原市栗駒片子沢浦の沢7-1
電話 0228-45-6770
http://www8.ocn.ne.jp/~kurikoma/

豊かな自然を背景に、鍛えられた身体能力を持つ人から生まれる手仕事には、美が宿ると私は思っています。鈴木照雄さんの焼物とH.P.Eのラオスの布は、豊かな自然と鍛えられた身体能力から生まれた仕事である、という点が共通です。大きな違いは、ラオスの人たちは生まれた環境が彼らを鍛えましたが、鈴木照雄さんは自ら選んで自ら鍛えたという点です。意識をしていても、それを超えて身体を鍛えれば素朴で健康な美を生むことは可能であると、鈴木照雄さんと出会って私は発見しました。栗駒の陣ヶ森窯に来られれば、きっと共感していただけると思います。
谷由起子(H.P.E代表)

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鈴木照雄の焼物 左より海鼠釉湯呑・黒釉急須・白掛茶碗

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谷由起子の布 絹絞り刺繍ストール



2013-03-18 13:14:54

2013年03月18日 | お知らせ

先日、父の作った器を御求め頂いた方より

「使うのは恐れ多いので、大事に飾ってます」

という御話を頂戴しました。

たしかに展覧会やHPの様子にもある、父の厳格さや陶芸の険しさを垣間見ると、軽い気持ちで使えないな、となるのは致し方ないと思います。

また、見て楽しんだり、使って味わったりするのは、人それぞれで良いと思います。

ただし、父の器は日常に溶け込むと非常に暖かい、そして活き活きとしてくるような気がします。

そして時間と共に、その器も生きているように変化を生じたり、味わい深くなったりもします。

私の一番のお気に入りの抹茶碗も、妻が毎日の納豆入れにしてくれているおかげで、まるで身近なペットのように愛おしくなっています。

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次の展覧会で、こうした眺めて和む、使って馴染む、暖かい器に出会えることを、今から非常に楽しみにしています。


今日は雪が降ってます

2013年03月11日 | お知らせ

暖くなってきたと思った矢先、今朝目を覚まし庭へ出た瞬間、周りは雪景色・・・。

そういえば、2年前の今日も、初めて「死ぬかも」と思った揺れの後、悴んだ指で必死に電話をかけようとしたスマートフォンの画面が濡れて操作できない程、私達に追い討ちをかけるように、空からの無情な雪が降っていました。

あの日、そして、あの日から無くしたものはたくさんありました。それは、今でもまだまだ現実で、何より、今も苦しんだり悩んだりしている人達をもっともっと支え続けていきたい、日本全体が支えてあげてほしい、そう思っています。

ただ、あの日、失ったものの代わりに見つけたものもありました。

家族の大切さ。

友達のありがたさ。

近所の人達の温もり。

皆の優しさ。

決して自分の為ではなく、皆のために、と皆が過ごした日々。

そうした人々の暖かさがこれからも続いていって欲しいとの願いをこめて、あの震度を耐え抜いた陣ヶ森の窯で、暖かい作品が産み出され続けいくことに、微力ながら携わっていきたいと思います。


暖かな朝に・・・

2013年03月08日 | お知らせ

先週まで舞い降っていた雪がまるで嘘のように、今朝は暖かさを感じます。

雪の代わりにそろそろ花粉が大量に舞いだして、大変な思いをする方も多いのではないでしょうか?

御苦労、御察し致します。

そんな春の気配とは裏腹に、父はまだ黙々とロクロを回しています。

通常では展覧会の2ヶ月前ともなると、釉薬や素焼きの準備を行っている頃ですので、指の怪我の影響による遅れは大きかったのかもしれません。

ともすると急かしたくなる心情となりますが、そんな状況でも一つ一つを丁寧に作業する父を見ると、このような中で仕上がる作品はどういったものになるのか、期待感の方が膨らんでしまいます。

そろそろ顔を出し膨らみ始める「ふきのとう」のように・・・。