a welcome rain

2010年夏にうまれた娘の日々と成長

プラダー・ウィリー症候群勉強会

2011年03月19日 | プラダー・ウィリー症候群

平常心が保てない日々が続いています。

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パソコンを立ち上げる気力が出ずに

書こうと思っていた記事や写真がたまってしまったので

時期外れのお蔵入りになる前にアップしておこうと思います。

 

 

先日通院している病院で

患者の家族を対象にした

プラダー・ウィリー症候群の勉強会がひらかれました。

この病気の治療では

トップにお名前があがる先生がいらっしゃって

とても貴重な講演をきくことができました。

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注*******************

ここの内容は講演された先生の承諾を得ておらず

私個人の印象に強く残ったものだけを書いています。

また、録音やメモをしていたわけでもありませんので

正確でない解釈をしている可能性もあります。

その点どうぞご了承ください。

*********************

 

講演は

プラダー・ウィリー症候群の自然歴からはじまり

その後

成長ホルモン、性ホルモン補充や

精神面の問題への投薬治療、

側わんに対する見解

成人患者への治療など

多岐にわたりました。

 

 

治療のキーとなる成長ホルモンは

まだ全患者が保健適応となるには厳しいですが

知能、体組成、身長など色々な面で有効で

個々の患者の状態によって

できれば2才前に行う方がよいとのことです。

 

性ホルモン補充に関して

以前は男性ホルモン補充で凶暴性が増すといわれていましたが

実際そのような事実はなく

筋力がついたり外見が男性らしくなることで自信がつくなど

benefitの方が上回るとのことです。

女子に対しての補充は何の問題もないようです。

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また、最近の研究で

プラダー・ウィリー症候群領域の遺伝子が

セロトニン受容体とかかわっていることがわかり

成長につれ問題となっている

かんしゃくやこだわりなどの心理的な問題に

SSRI(セロトニン再取り込み阻害剤)が有効とのこと。

 

 

この講演で

私が一番うれしかったのは

「プラダー・ウィリーが満腹感を感じないというのはウソだと思います。」

という言葉です。

治療が進歩して自分のことを正確に話せる患者さんに聞くと

ちゃんと満腹は感じると言うそうです。

それでも過食に走る理由はストレスからだということ。

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それなら私だって十分覚えがあります。

ついこの前まで自分自身がまさにストレスによる過食状態でした

ジジを連れて思うように外出できない冬の間

たまにスーパーに行くと

今まで行ったことがないお菓子コーナーに飛んで行って

どっさりスナックを買い込んで

イライラする度に食べてしまっていました。

あまりお菓子類は好きではなかったのに

自分でもビックリするくらいの執着で

もし自分の使えるお金がなかったら

万引きでもしていたかもしれないなあと思ったくらいです。

この姿はまさにプラダー・ウィリー症候群の特徴・・

 

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さらに前述の

プラダー・ウィリー症候群で働きが阻害されているかもしれないセロトニンは

健常者でもストレスなどで減少し

衝動の抑制が効かなくなり過食がおこるといわれています。

今まで

「中枢からおこる得体のしれない飢餓感」

と恐ろしげに感じていたプラダー・ウィリー症候群の過食が

自分でも起こっているものだということが

「対処可能」

という希望につながりました。

 

シロウト考えですが

プラダー・ウィリー症候群で阻害されている種類のセロトニン受容体を

選択的に刺激する薬剤ができれば

過食の治療も将来可能かも、と期待しています。

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ジジがプラダー・ウィリー症候群と診断された時

ネットで調べて出てくるのは

ほとんど

一番最初の

「自然歴(治療しない場合の経過)」のみ。

大抵患者の悪い面ばかり羅列してあり

プラダー・ウィリー症候群はこんなものだから受け入れなさい、と

言われているようで絶望感に陥りました。

先生の講演をきいて

「それは昔の話」

といわれているような明るい光がさっと射した気がしました。

こんな難病に対して

少しでも現状よりよくしようと

思考錯誤で治療してくださる先生方がいるだけで

なんと心強いことか!

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (m mama)
2011-03-20 10:33:42
はじめまして
突然ですが、コメントにお邪魔させていただきます。
今年2月に出産した娘が、つい先日、PWSと診断された者です。
病名を告げられてから、苦しくて苦しくて。
ネットで調べれば恐ろしい言葉ばかり。
どうして、こんなにかわいい子が・・・?と涙、涙です。
そんな中、このジジちゃんのブログにもたどりつき、
ジジちゃんの笑顔に救われる思いです。
そして、今日アップしてくださった記事も・・・。
本当にありがとうございます。
m mamaさま、はじめまして。 (J-mam)
2011-03-23 18:48:40
m mamaさま、はじめまして。
お嬢様はつい先月お誕生だったのですね。
おめでとうございます(*^ー^*)
 

今の苦しくてたまらないお気持とてもよくわかります。
調べれば調べるほど嫌な情報ばっかり入りますよね。
当時絶望しか与えられないなら診断なんかしないでくれ、と思いました。
情報とジジを区別して考えられるようになったのは
つい最近なんですよ。
きっとm mamaさまのお嬢様もジジも
可愛い子のまま、ずっとかわらないです。
 
現在成人の患者さんには申し訳ないし
ご両親の気持ちを思うとやるせなさをかんじますが
医療はやはり日に日に進んでいるようです。
ありのままを受け入れるのはいつでもできるので
あがくだけあがいてみようと今は思っています。
m mamaさまも大丈夫、希望をもって子育てしていきましょうね!


お久しぶりです。 (キキ)
2011-04-01 22:14:58
お久しぶりです。
前にコメントしたキキです。私の娘も生後9ヶ月になりました。超未熟児だったので修正で数え6ヶ月なのですが、いつもジジチャンの記事拝見させては、励みになり、また勉強にさせて頂いてます。
お礼がしたく、コメントさせていただきました。
ありがとうございます。
pwsという病気は知れば知る程落ち込みましたが、日々ゆっくりですが成長してくれる我が子を見て大丈夫!と、また愛しさが毎日湧いて子育てをしてます。そう思えてきたのも、ジジママさんの愛情溢れるブログを見て学んできたからと思います。いつも楽しみにしています。育児がんばります。
長文失礼しました。
ジジママさん、温かいお言葉ありがとうございます。 (m mama)
2011-04-02 16:56:23
ジジママさん、温かいお言葉ありがとうございます。
このブログ、ジジちゃんのかわいらしい様子が
私にとって、今ひとつの希望となっています。
生い立ちから読ませていただきましたが、
ジジちゃんの産まれたときの様子が本当にそっくりです。
そして、当時のジジママさんの心境とまったく同じ心境を
数か月遅れてたどっているように思えました。
なんでこんなに共感できるんだろうと・・・。
ジジママさんの表現がとっても的確で上手なんですよね。
今、一週間前に退院してきた娘のミルクで日夜、格闘しております。
ブログにのってた乳首、参考にさせてもらおうかな、と思案中です。
すっかり、このブログとジジちゃんのファンになってしまいました(笑)。
キキさま、お久しぶりです。 (J-mam)
2011-04-02 23:40:47
キキさま、お久しぶりです。
お子様が順調に成長していらっしゃるとのこと、
一番うれしいことですよね~!よかったです(*^ー^*)
修正で6ヵ月になるのですね。
これからますます動きや表情が増えてきますね。
 
本当にあんなに弱々しく産まれてきたと思っても
ちゃんとこどもって成長してくれるのですね。
しかも
「もうだめ、私では育てられない・・」
と心がダウンしかかった時に
ポンっと成長が見られたりして(^^ゞ
それがあるから親は頑張れるのですよね。
 
お礼なんてとんでもありません。
キキさま方に励まされながら
なんとか私も頑張っていられると思っています。
こちらこそありがとうございます。

m mamaさま、こんにちは。 (J-mam)
2011-04-03 00:03:14
m mamaさま、こんにちは。
お子様とジジは様子が似ているのですね(*^ー^*)
少しでもこのブログがご参考になっていればうれしいです。

私も先輩ママさんパパさんのブログがなければ
今頃どうなっていたかわからなかったんです。
弱い人間なので心情をありのまま吐き出してしまって
いい年してお恥ずかしい限りですが
m mamaさまにそうおっしゃっていただけたら
少しでも恩返しできたようでこちらこそうれしいです。
 
ミルクと格闘の日々・・おつらいことと思います。
一晩中夜泣きされる真のつらさは
ちゃんと理解できていないと思いますが
飲めない子への授乳&管をいれることのつらさは
今でも思いだすと暗くなるくらいよくわかります。
今の自分から授乳に悩んでいた数カ月前の自分に声をかけるなら

いずれきっと解決するので
1回1回を気にせず気楽にやりましょう
 
ということです。
私が無駄に気力を消耗した反省があるので
m mamaさまにはどうぞ気楽にやってほしいです。
夜明けはきっと来ますから!

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