吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる ~Long Long Engage | |
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KADOKAWA/エンターブレイン |
『アストラルまゆは、やっぱりホンモノだった……!』
今回は、ファミ通文庫で名作になると思っていた『吸血になったキミは永遠の愛をはじめる』の打ち切り後の外伝の感想になります。
『吸血になったキミは永遠の愛をはじめる』で、こんなに面白い作品があってよいのか?と個人的には思っていたのですが…。悲しくもめちゃめちゃ面白くなるところで打ち切りにあってしまった作品です。
本作は、作者が打ち切りを予告されていたにも関わらず、作者の事情?(技量ということらしいですが)から、無理やり終わらせることもなく、序盤で幕を閉じてしまった作品です。
その作品を、冒頭の語り手である、主人公原田詩也の娘と思われる、原田・ミナ=アリスの視点から原田詩也の過去、現在、未来が描かれた作品となっております。
おそらく、描けなかった部分のダイジェストであり、『吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる』の最終巻にあたる部分になっていると思います。
この作品にどっぷりとはまっていた私にとって、凄く楽しい時間と悔しい時間、そして寂しい時間を与えてくれた本作でした。
そして敢えて言おう
『アストラルまゆは、やっぱりホンモノだった……!』
と…
そんなわけで、以下、感想みたいなものです。
①ストーリーの導入みたいなもの
原田 ミナ=アリス(以下、単に「ミナ」)はプロポーズを受けていた。愛しているはずの相手からのプロポーズに受けることを戸惑うミナ。ミナは父であり吸血鬼の原田詩也へ恋をしており、大好きな父を孤独にしたくないと思い、吸血になることを決意する。そして、プロポーズを断ったミナは吸血鬼になるべく、自分自身と向き合い、吸血鬼になり、父への永遠の恋をすることを誓い、吸血鬼になるために、父の知人達へ吸血鬼になるべく相談をもちかけていく。
②感想みたいなもの
・世に出て完結しなかったのが惜しい作品
野村美月先生が最後まで全巻を書けていたら、毎巻毎巻面白く読んでいただろうなと思うほど、たくさんのエピソードが詰まっていました。
一つ一つのエピソードをじっくりと読みたかったなと思うのが正直な感想です。
詩也を刺した真犯人とか、娘にミナ=アリスと名前をつけた理由となるエピソード、雫のエピソード、すべてのエピソードが面白そうだっただけに残念だなと思いました。
・アストラルまゆは本物であった…
まゆ先輩、卒業したら出てこないキャラクターだと勝手に思っていたのですが、結構重要なキャラクターだったんだなと…
まさかアストラルまゆとして出てくるとは思わなんだ。
③まとめみたいなもの
と、この記事を書いて保存したのが2016/3/3の時点でしたので、記憶は薄れているのですが、今手元になくても内容を思い出せるくらいに面白いお話になりそうだった『吸血鬼になった君は永遠の愛をはじめる』です。
ただ、この巻は角川の一般文芸として売り出していた(はず?)なので、いきなりこの巻を読まないようにすることに注意が必要です。
もし、読みだす場合はファミ通文庫から出ている『吸血鬼になった君は永遠の愛をはじめる』から読み始めていただいた方がよいかと思います。打ち切りで途中であっけなく終わってしまいますが…。
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