徒然なるまま読書感想ブログ

日々読んだ本の感想ブログです。小説、ビジネス書、ライトノベルなど通勤中、休日に読んだ本の感想を自由に書いていきます。

【龍の墓】 感想

2024-01-31 09:36:57 | 一般文芸


 スマホが時代遅れとなった近未来?を舞台に、流行っているゲームの名はVRの世界を自由に冒険できるゲーム「ドラゴンズグレイブ」(龍の墓)。


 そのゲームのイベントで殺人事件が起きるイベントがあり、リアルの世界でもそれになぞられるような事件が起きる。


 ゲームの世界と現実の事件は重なるのか、重なるとすれば、犯人はなぜ見立殺人を?


 近未来で起きるかもしれないのに本当に起こりそうな事件が今、幕をあける。


 警察ものでもあるし、ある意味特殊設定もののミステリーでもありそうな本作品ですが、序盤からいろんなミスリードを誘うように作られており、おそらく読めば読むほどにこれとこれが、もしかしてあれとあれも?などなど、想像が尽きなくなるミステリーでした。


 そして、もしかすると私が死ぬまでにこういうことが起こりうるのではないか?と思うほどに、ネットが皆気軽に使えるようになった時代に起こりそうな事件だなと思いました。


 どこまで書けばネタバレにならないのか非常に難しいところですが、おそらく「過剰な正義」というのが本作品のテーマなのかな?と思っています。


 過剰な正義の結果、人を傷つけてしまうことが多々あるネットの世界。しかも一方的に傷つけっぱなしで終わることが多いし、何より正義で行っていることなので、悪気が大体はない。


 火を吹き人を襲うドラゴンは人類にとって悪いものである。本当にそうか?とも思うこともなく、ドラゴンを倒す旅に出る。悪気のない正義をかざして。

※ブクログに掲載した感想を転載しております。

 ゲームの世界で起きた事件と実際に起きた事件がリンクする?

 ミスリードを誘われて騙された作品でもありますが、なにより、こういうこと本当にする人いてそうだなと思いました。
 
 行き過ぎた正義というのはネットでも溢れているし、今後も通じる社会派ミステリーなのではないかと思います。
コメント
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